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詩 / 夜明けのチョイス

すらりと屈託なく伸びていく白い手足と
ずっしりと肯定的な重みをたたえた胴体
蓋をするように安らかな顔
黒が点々と滲んでいく様に
気がついてね
探ってね
怖がらないでね
よく見て

とりあえず握りしめさえすれば良いから
宙のまにまにぐーぱーぐーぱー
いつだって夜には置いていかれるのに
夢の端々では恐ろしいことしか思い出せない
掌を解いて
金平糖のような静けさは所詮嘘
彩りよく並んだ静けさは所詮嘘

とにかくわたしは喉が渇いていた
黒が滲んだところは
いつも沈みかけていた
言葉が生まれないからといって
あの日がなくなるわけではなかった
実体が見えないからといって
この目がとらえないわけではなかった
気をつけてね
えぐってね
逃げないでね
よく見て

拒絶を示すためにわたし
大きく口を開いた
たっぷり詰まった内側にはいつも
大急ぎで風が吹き込んでいく


#詩 #ポエム #現代詩 #自由詩 #夜明け

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