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バンドマンの前髪は何故長いのか。
と謂う疑問に答えているひとが居た。
そんな疑問を抱いたことはなかった。と謂うのも、わたしが好きなミュージシャンに、不自然なほど長い前髪をしているひとなど居なかったのだ。そんな『ゲゲゲの鬼太郎』のような奴は居るのだろうか、と考えてみたら、居た。
(元)連れ合いがバンドをやっていた頃、会社の上司に「鬼太郎」と呼ばれていたのだ。その呼称通り、前髪がぞろりと長かった。
しかも、明るい色に染めていた。一度、髪を染めるのを手伝ったことがあって、ちょっとした悪戯心で三十分経ったら流さなければいけないのに、時間を訊ねられても「まだだよ」と答えて、一時間放置させた。
金髪になってしまった。会社員なのに。まあ、その頃は平社員だったし、バンドを優先させていたので良かったのだが。
で、何故バンドマンが前髪を目が隠れるほど伸ばしているのか、と云うと、顔を隠したいからだそうな。本人らしい写真が掲載されていたが、前髪で隠れて顔の造作ははっきり判らなかった。そのひとは、自分の顔が嫌いらしい。見える部分からすると、そう悪い顔には思えない(完全に隠れているので、雰囲気だけなのだが)。
あと、前髪が長いとビジュアル的にも見栄えがして、演奏する時に動きがあるのでいいのだそうな。まあ、それは云えるかも知れない。でもそれは、ハードロックかヘビメタの場合に限るのではなかろうか。
わたしが好むバンドのひとは殆ど動かないから、長かろうが短かろうが関係ない。ただ、「シューゲイザー」と呼ばれるものが多いので、全員俯いているから前髪が長いのは印象的に有効かも知れない。
慥かに顔が隠れていると、謎めいた雰囲気が醸し出され、ないところからも魅力が発揮されそうだ。あったらもう、ダダ漏れだろう。ファンの方々はびしょ濡れだ。
前髪より印象が強かったのは、眉毛を剃り落としているひとが多かったことである。実はわたしも眉なしだった時があった。
あと、このひとが書いていたのは、「イケメン補正」の効果があるとのことである。絵を描く際、鉛筆でラフに描いた時の荒い線だと「いけてる」と思うのに、ペン入れすると「この絵はなんだ」と思える、と謂うのを例に挙げていた。
慥かにそうなのだ。ペン入れして消しゴムをかけた後、丸めて棄てることは多い。
ひとは見えない部分を想像で補う。そして悪い方には想像しない。と謂うのがこのひとの理論だった。
しかし、見える部分も駄目だったらどうなのだろうか。わたしは結構鼻が気になる性質で、女子プロゴルファーのMや、女子アナウンサーのTなど、鼻が気になって他の部分が目に入らない。あまりにも鼻のことばかり云うので、連れ合いに「鼻フェチ」とまで云われた。
鼻だけではなく、歯並みが悪かったり下膨れだったりしたら、幾ら前髪で隠しても意味がないと思う。そんなに顔が気になるなら、お面でも被っていればいいのではなかろうか。それは厭なのか。
なんという名前だったか忘れたが、目玉親父のような被りものをしたバンドがあった。このバンドは曲がもの凄く短くて、慥かアルバムには三十曲くらい収録されていた。アメリカのバンドだった記憶がある。
前髪を伸ばしているバンドマン、と謂うのは男に限られているようで、そんなことをするからには、恐らくナルシストなのだろう。誰も君の顔のことなど重要視していないよ、と誰かが指摘するべきであろう。実際、書いていたひとが並べていたバンドをどれひとつとして知らなかった。
だから当然、そのバンドに居る前髪の長い男のことも知らない。
<追記>
目玉の被りものをしていたバンドはレジデンツだった。アメリカ南部出身らしいが、聴いたことはない。イロモノにしか思えなかったので。イロモノは好きだけど。
この記事に書かれていたバンドで、BUMP OF CHICKENと謂うのだけは名前を知っていた。と謂うのは、自分が書いた文章の登場人物に似ているひとを探した時、このバンドのボーカリストが亮二にそっくりだったのだ。しかし、存在すら知らず、当然、曲も聴いたことがなかった。
なにやら熱狂的な女性ファンが多く、そうでないひとの意見では歌詞が青臭い、演奏もたいしたことがないと書かれていたのが理由である。
しかし、先入観と偏見で聴かないのは良くないと思い、CDをレンタルしてきた。
うーん。よくある今時のJ-ポップ、かな。声と唄い方は特徴的だと思った。掠れ気味になると、イメージしていた亮二の声に近い。あんな鼻に掛かっていないし、もう少し低い声だけど。
歌詞は、やはり多くの方が云うように幼い印象だったものの、君が好きだ、ぼくは淋しい、会いたい、恋してる、といったものよりはいいと思えた。
かといって、熱心に聴きたいかと問われたならば、それはなかろうと答えるしかない。
ボーカルの藤原基央に人気が集中するのはよく判る。さっぱりした顔で、一重まぶたが厭なひとは嫌悪するかもしれないが、一般的に見て「イケメン」である。しかも、アンガールズ並みに細いのに気持ち悪くない。これは亮二の設定とまったく被っている。
現実にこんなひとが居るとは驚きだが、これだけ人間が存在すれば創作物に出てくるような人間も現れるのだろう。結婚していないそうだけれど、もの凄く熱狂的な女性ファンに囲まれているので出来ないのかも知れない。
御愁傷様です。
<追記の追記>
藤原基央(BUMP OF CHICKEN)のファンは洒落にならんほど熱狂的なので触れずにおこうと思ったのだが、ちゃんと聴いたことだけは、と思って書いた。が、書いて怖くなった。あんたの書いたくだらない文章の登場人物に似てるなんて冗談じゃないわよ、顔出しなさいよ、謝りなさいよ、死になさいよ、などと云われたらどうしよう。
顔を出すのはやぶさかではないが、ブログをやっているだけの一般人がそんなことをすると、今度は別の方面から勘違い野郎と云われそうだ。わたしの写真は以前公開しています。それで勘弁して下さい。藤原氏に含むところもありません。スタイルが良くてハンサムな方だと思います。音楽性も、若手バンドの中では優れていると思います。頑張って片仮名ばかり使って、心臓発作を起こしそうです。
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