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さかあがり

今、娘が一番がんばっていること。
それは逆上がりの練習。

毎日毎日、降園後の園庭開放の時間はほぼずっと、一人で鉄棒の前に立っている。

他の子達はサッカーをしたり、鬼ごっこをしたり、おままごとをしたり。
砂場やブランコで遊んでいる子もいる。

娘は、一人で鉄棒に向かって、ひたすら前回りをしたり、「豚の丸焼き」をしたり。
そして、補助の坂を使って、ひたすら逆上がりに挑戦して、クルクルクルクル回っている。

でも、できない。
全然、できない。

まぁ、運動神経がそこまで良くないパパと、運動神経ほぼゼロのママから生まれたんだから仕方ないよね…娘よ、ごめん。

できなくても、娘はとにかく楽しいらしい。
一人で遊ぶことも気にならないし、ただ、今やりたいことをやっているだけ、という感じ。
なんだかちょっとうらやましい。

園庭開放が終わり、公文に向かった。

公文に行く前は、秘密の場所(と言ってもお教室の隣の駐車場だけど)でもぐもぐタイム。
家から持っていったおやつ、もしくはコンビニで買った駄菓子を食べながら、ちょっとしたおしゃべりをする。
その日はミッキーのロリポップキャンディだった。

キャンディを舐めながら、娘がこんなことを言った。

ママー?
なんでAくんとかBくんは逆上がりできないのに練習しないのかなぁ?
スクーターで遊んだり他のことばっかりしてるんだよ。
さかあがり、"できるようになりたいと思っているのに"、なんで毎日練習しないんだろねぇ?

あたかも、もう逆上がりが出来ているような感じで話す娘に、心の中で(…でもあなた、まだ逆上がりできてないでしょ)とツッコミを入れつつ、

そうだよねー、毎日練習したら上手になるよね。
でも、ももちゃんも、本当はピアノができるようになりたいと思っているのに、練習しないで、折り紙したりズンズンドコ(我が家ではYouTubeのことをズンズンドコと呼ぶのですが、その話はまたおいおい)見ちゃうこと、あるよねぇ?

と言うと、

少しの空白の時間の後、ハッとしたように、
ま、そだよねー、
と言って、一緒に笑った。

"できるようになりたいと思っているのに"
つい、他のことをしてしまうことってあるよなぁ、と思ったのでした。
娘もそんなことを考えていたのか、と思って、なんだか可笑しかったな。

がんばれももちゃん。
逆上がり、きっといつかできる!
ママは応援してるよ〜

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