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職場における雑談の重要性~発達障害者はうまく雑談できるのか~

こんにちわ。アヒルです。今日は職場における雑談の重要性について少し書いてみようと思います。大抵の発達障害者と同じく、私も雑談がすさまじく苦手、特に上司との雑談が苦手です。とはいえ、雑談は職場での人間関係を円滑にする肝であり、職場での人間関係を円滑にすることは、ひるがえって仕事全体を円滑にすることにつながります。ここでは自分がどうやって上司との雑談を切り抜けようとしているのかを少し書いてみようと思います。

雑談の重要性

「雑談を制する者は、人間関係を制す」と言われるくらい雑談は重要です。職場での人間関係を円滑にする二つの柱は、ロジと雑談だと思っていますが、発達障害者は悲しいことに雑談もロジも苦手なケースが多いと思います。

職場での雑談は日常生活における友人との会話とは難易度が格段に違います。日常生活における友人との会話では、程度問題はありますが、基本的には心中にあることをあけっぴろげに打ち明けることができ、お互いの性質を分かっているので、会話が広げやすいです。その目的はお互いの心を打ち明けて楽しい時間を過ごすことにあります。友人との会話は、基本的には一緒に楽しい時間を過ごすことが目的にあると思います。

職場における上司との会話はこの真逆で、いわば動物の毛づくろい的なもの。友情を確かめ合うものではなく、お互いに我々は良好な関係にありますよね、と確認しあうある種の儀式的な側面を帯びます。なので本心を打ち明けることはお互いにとって賢明とは言えません。むしろ、上司や同僚との雑談はこの真逆で、いかに自分の本心を打ち明けないようにしながら会話を盛り上げていくか、あるいは無難に切り上げていくかが重要になると思っています。上司に対して、「お前マジで使えないような(笑)、どうやって上司になったん?てか最近の仕事の進行の采配がくそ過ぎて困ってんだけどwww」とか言ったら殺されてしまいます。別にここまでひどいことを本心としていなくとも、基本的に上司というものは部下の些細な失言に神経を尖らせているもの、下手に失言しようものなら上司を切れさせることにつながりかねません。では上司との雑談で、(私のような)発達障害者は何を話せばよいのでしょうか。

雑談の切り抜け方~目的を理解してトピックを選ぼう~

基本的に上司や同僚との雑談は、(発達障害者の場合には)上司や同僚が話を振ってくることが多いと思うので、トピックを選ぶ権利がないことが多いと思うのですが、その際でも、(会話の流れ上)トピックを選ばざることを得ないことがあると思います。飲み会の席とかの場合では、自分から沈黙を切り開く必要がある場面も出てくるでしょう。その場合、我々は何のトピックを選べばいいのかが問題になります。

ここで最初の目的を思い出すべきだと思うのですが、雑談の目的は、あくまでお互いが良好な関係にあることを確認することにあります。したがって、トピックの内容は、それが機微に触れるものでなければ何でもよいのです。今の御時世だったら、私が思いつくトピックとしては①天気(急に寒くなってきましたね等)、②コロナの感染者数(コロナの感染者数が増えて心配ですね等)、③自分の住まいに関する話題くらいでしょうか。私も雑談が苦手なのであまり思いつきませんが、ポイントは、雑談で仕事のことに(向こうからふって来ない限りは)ふれるな、ということにつきます。自分がぼろを出しずらいトピックをなるべく出すことを心がけましょう。雑談は毛づくろいです。我々は毛づくろいの文化がないので会話をしているだけです。毛づくろいの所作が大事なのであって、腕前はあまり重要ではないです。

聞き上手になろう。相手に話させよう。

もう一つのポイントはなるべく、聞き上手になること、相手に話させることです。自分から積極的に話す必要はありません。職場での会話は(自分が)楽しむためにやっているものではないです。特に相手から話を振られた場合は、なるべく相手に話させることに全神経を注ぎましょう。自分が話すのは、相手の「話したい欲」を刺激するためにやるべきです。相槌と軽い質問を適度なタイミングで入れていきましょう。

相槌を入れていくうえで重要なのは、相手との会話で出てきたキーワードを活用することです。例えばの話ですが、相手との会話で出てきた話題が、最近できたカフェだったとします。

「最近、●●の近くでカフェができたんだよ。行ったことある?

「あ、知ってます。●●のカフェですよね。たまに行きます。●●さん(仮)も行かれるんですか?

ここで重要なのは、「カフェ」というキーワードをお互い共有していることです。返事をする際に相手の使ったキーワードをそのまま応用することで、発達障害者にありがちなトピックずれを防ぐことができます。とかく発達障害者にありがちなトピックずれは危険です。我々はともすると向こうがふってきたカフェの話題に…

「最近、●●の近くでカフェができたんだよ。行ったことある?」

「行ったことないです。そういえば最近●●で映画館ができましたよね。映画ご覧になられますか?」

と爆弾をぶち込むように、自分が話したいだけの別のトピックを振る傾向があります(少なくとも私の場合はありました)。友人同士の会話であれば好きに進めればいいと思いますが、上司との会話の際は、気を付けましょう。

相手に話させるコツとしてよく言われるのが、開いた質問(YESかNOかでは答えられない質問)をすることです。これは個人的には結構リスキーだなと考えていてするかどうかは時と場合によると思っています。ともすると発達障害者が開いた質問をしてしまう場合、仕事の面接のように考えるのが苦痛になるような開いた質問を送ってしまうケースがあるからです。所詮毛づくろいなので、お互いの見識を深めるためにやっているわけではないです。開きすぎた質問はかえって逆効果なので避けた方がいいとおもわれます。それよりも具体性を増していくことで会話をつなげる方法の方が無難かと思います。

「あそこのカフェおいしいよね。〇〇さんはもう行った?」

「あのカフェですよね、行きました。ショートケーキがおいしくて、よく頼んでます!●●さんは何を頼まれますか?

太字の部分で会話の具体性を増して、かつ、何を頼むかというそこそこ開かれた、でも相手にとって苦痛ではない程度の質問をしています。毛づくろいなので相手に深く考えさせる質問はしなくていいでしょう。それは友達とさしで飲みに行くときにでもとっとけばいいです。

終わりに

いかがでしょうか、発達障害者の雑談について少し書いてみました。偉そうなことを書きましたが、発達障害者の僕の職場における会話スキルはまだまだ高くないです。雑談を上手にこなして、人間関係を円滑にできるといいですね。アヒルでした。


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