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IPAアワード2021

今年も始まりましたIPA好きの祭典IPAアワード2021。本記事ではIPAアワードの概要、各月のエントリーボトルを紹介した後に結果を発表していく。

IPAアワードとは

IPAアワードとはIPAが大好きな私が、今年の飲んで美味しかったIPAを勝手に表彰するものである。アワードと言いながら審査員が一人しかいないのである。要するに今年飲んだIPAを整理して一番美味しいのを決めるだけの催しなのだ。

※2021年に発売したIPAではなく、私が2021年に飲んだIPAが選考の対象となる。昔から親しまれてるIPAも出てくるがご了承願いたい。

概要

部門について

・IPA部門
→クリアなIPAで競い合う部門。候補の名前になにもついていないものが候補

・ヘイジーIPA部門
→ヘイジーIPAで競い合う部門。候補の名前の後に(ヘイジー)が付いているものが候補

・特別賞
→IPAという枠を超えてしまい上記二部門に該当しないIPAの中で美味しかったIPAで競い合う部門。候補の名前の後に(特別賞)が付いているものが候補


飲んだ本数の整理

今年飲んだIPAを整理すると下記の通りである。
飲んだIPAの種類:125種
記事で紹介したIPA(美味しかったやつ):69種
美味しかったIPAの割合:55%

整理してみると3日に1本IPAを飲んでいるという事実が発覚した。こんなに飲んでいても、飲めなくて後悔しているIPAも多数ある。IPAという沼はこんなにも深いものだと再確認させられた。


候補紹介

ここからIPAアワードの候補を紹介していく。名前と写真しか載せないので、詳細が気になる方は見出しの「○○月の候補」にレビュー記事をリンクしておいたのでそちらを参照して欲しい。

1月の候補

No.6 Deschutes Brewery Chasin'Freshies IPA

No.8 ブリュードッグ DOUBLE PUNK


2月の候補

No.11 HOP KOTAN BREWING 新しい日常 IPA

No.13 Y.MARKET BREWING CREAMY HOP JUICE(ヘイジー)

No.14 ブリュードッグ Mr.President

3月の候補

No.18 Y.MARKET BREWING NEW鬼ヶ島Ⅳ(ヘイジー)

No.19 WEST COAST BREWING Starwatcher CBD

No.20 Y.MARKET BREWING NEW鬼ヶ島Ⅳ nether(特別賞)

No.21 伊勢角麦酒 Ever Lasting Rye Double IPA

No.22 Firestone Walker Brewing Union Jack


4月の候補

No.24 Pizza Port Brewing kook

No.25 Stone Brewing Enjoy By 04.20.21 Hazy IPA(ヘイジー)

No.26 ブリュードッグ BREWDOG vs CLOUDWATER(ヘイジー)

No.28 伊勢角麦酒 New world Hazy IPA(ヘイジー)


5月の候補

No.32 WEST COAST BREWING STAR WATCHER

No.33 Firestone Walker Brewing Mind Haze(ヘイジー)

No.34 Stone Briwing Viking Space Probe Hazy Double IPA(ヘイジー)

No.35 ALE SMITH Brewing OPUS TWO


6月の候補

No.37 THREE WEAVERS Brewing CLOUD CITY(ヘイジー)

No.38 HOP KOTAN BREWING Tropical Mystery Sour(特別賞)

No.40 Y.MARKET BREWING モザイク絞り(ヘイジー)

No.41 THREE WEAVERS Brewing THE MESSENGER


7月の候補

No.45 Firestone Walker Brewing Luponic Distortion No.18

No.47 登別地ビール館 雷鬼 IPA


8月の候補

No.48 HOP KOTAN BREWING BEER KOTAN IPA

No.51 Stone Brewing Liquid Poem Double IPA

No.53 Deschutes Brewing Haze Tron(ヘイジー)


9月の候補

No.55 Revision Brewing Double IPA

No.57 Y.MARKET BREWING 南知多ピングレフルフル(特別賞)


10月の候補

No.59 Stone Brewing Stone Enjoy By 10.31.21 Hazy IPA(ヘイジー)


11月の候補

No.62 HOP KOTAN BREWING epitta

No.64 Y.MARKET BREWING Temptation IPA


12月の候補

No.66 登別地ビール館 鬼に腹巻 IPA



結果発表

候補の紹介は以上だ。これよりIPAレビュー2021の結果を発表する。

IPA部門

No.47 登別地ビール館 雷鬼 IPA

ヘイジーIPA部門

No.33 Firestone Walker Brewing Mind Haze

特別賞

No.38 HOP KOTAN BREWING Tropical Mystery Sour

総評

今回のIPAアワードの審査基準は「私が美味しいと感じるか」とした。要するに「バランスの良さ」とか「味のテクスチャの多さ」とかではないのである。美味しさと完成度は別の要素であり、本来は完成度で評価するべきだと思うのだが、審査員が一人しかいないのでご容赦願いたい。

IPA部門

IPA部門は登別地ビール館さんの「雷鬼 IPA」が受賞した。自分が好きなタイプの「ライトなダブルIPA」の中で一番美味しかったからである。次点としては、同タイプのPizza Port Brewingさんの「kook」、Revision Brewingさんの「Double IPA」が挙げられる。

これら3つの差を決めたのはトロピカルな要素である。「kook」、「Double IPA」には顕著なトロピカルな要素が見られなかったが、「雷鬼 IPA」にははっきりとマンゴーがいた。マンゴーがいるから美味しいと言うわけではないが、この3本を並べて考えたときにマンゴーという個性によって頭一つ抜けている印象を受けた。

これら3つのIPAに明確な差は無く、たまたまマンゴーという物差しを使ったことで「雷鬼 IPA」が受賞しただけに過ぎない。バランスという物差しを使えば「kook」が、フィニッシュの心地よさという物差しを使えば「Double IPA」が受賞していたことだろう。


ヘイジーIPA部門

ヘイジーIPA部門はFirestone Walker Brewingさんの「Mind Haze」が受賞した。これまた好みのタイプの「後味に苦味があるヘイジーIPA」で一番美味しかったからである。次点には同タイプのブリュードッグさんの「BREWDOG vs CLOUDWATE」、Y.MARKET BREWINGさんの「NEW鬼ヶ島Ⅳ」が挙げられる。

ヘイジーIPA部門の物差しはバランスの良さという物差しになった。「BREWDOG vs CLOUDWATE」と「NEW鬼ヶ島Ⅳ」は果物のテクスチャの多さが特徴である。一方「Mind Haze」は上記2本よりも果物のテクスチャは多くはないが、青草や松といった本来ヘイジーIPAにはない要素があり、そのおかげで非常にバランスが取れた味わいとなっている。そのバランスの良さが受賞の最大の理由ではあるが、3つのIPAの内で唯一の通年商品であることも評価するべきところだろう。

今年は様々なヘイジーIPAを飲んできたが、ヘイジーIPAには決まった特長などなく「ただ濁っているIPA」であることが分かった。トロピカルな要素も苦さが控えめなところもただの共通項であり、全体を定義付けるものなど存在しなかった。故にヘイジーIPAはヘイジーらしさなどという空想上の産物を追及しなくていいことが分かった。ヘイジーIPAは私の想像よりも自由なスタイルであったのだ。


特別賞

特別賞はHOP KOTAN BREWINGさんの「Tropical Mystery Sour」が受賞した。これについては「サワーIPAの可能性を感じた」ことが受賞理由となる。

サワーIPAと言うジャンルはIPAであるか怪しいスタイルである。副原料に果物を使用してホップフレイバーがあまりしないものが多いからだ。果物の甘さとサワーのすっぱさが合わさって美味しくなるのだが、ホップフレーバーがしないビールをIPAと言えるのだろうか。そんなサワーIPAに疲弊していたときに「Tropical Mystery Sour」と出会った。

「Tropical Mystery Sour」は副原料に果物を使用していないが、トロピカルでグレフルの要素まである。サワーIPAと聞いて真っ先に想像した味が来た。これぞサワーIPAの理想形だとすら感じた。この味わいはサワーエールとIPAが好きな人間でないと分からない味ではある。故に特別賞という扱いになった。しかしながら、サワーIPAの可能性を感じさせてくれたこのIPAに敬意と感謝を述べて、IPAアワード2021結果発表を終了とさせていただく。


最後に

IPAアワード2021は以上で終了となる。2021年は自分の好みを知ることが出来たので、IPA好きとして一歩前進したと一年であった。2022年は自分の好きを追求しつつ、新たな可能性も探求する一年にしていきたい。



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