Ahchan T

小児の医療や基礎研究に関わるミレニアル世代

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最近の記事

医療法人における組織の収益と社会貢献の関係について

 医療現場では、見返り(診療報酬)のついていない社会貢献について、ある意味シビアである。全ての診療科が一律に収支を黒字にすることを求められている。多くの病院は非営利団体であり、経営に余裕があるわけではないので、致し方ない点もある。  一方で企業では、販売(収益をあげる)部門と社会貢献(支出が収入を上回る)部門が存在し、その足し算で経営を成り立たせるという考え方をしているように見受けている。このことは興味深い考え方だと感じた。持ち出しになっても何らかの社会貢献を行うことは、

    • 多角的な思考 side-lying breastfeedingから考える

      <お断り> ・私は我が子の授乳時にside-lying positionの利益とリスクいずれも認識しつつ、結果的には大きな問題が起きることなく行い、夜間授乳の寝不足を解消することができたという成功体験があり、どちらかというと添い寝での授乳に対して肯定的な意見を呈しやすい背景があることをお断りします。 ・この文章では、添い寝での授乳の是非を判断することでなく、このトピックを題材として、確定的な答えがないことに対してどう情報を収集し、どう判断し、ではその結果自分はどういう対

      • 物事を知ることは感謝に通ずるー経済の勉強を通じて

         南米からの留学生が、祖国のインフレを憂い、資産を円に移しておこうと思うと話していた。また日々税制や法律の改正のキャッチアップに忙しいと。日本もここ1年物価上昇甚だしいが、”円”が危ないという発想になる人はごく僅かではないか。海外との比較の中で、平和、治安の良さということだけでなく、多くの安定が実現されている社会なのだと気付かされる。私たちが円に不安を抱いて為替相場に張り付いていなくてもよいように、日本の政治に一定の安定性が築かれ、劇的な為替変動が少ないよう日本政府や日本銀行

        • 私見:メディアの理系的説得力、子育て支援策は働き方改革

          子育て世代に対する支援が未だかつてないペースで次々と打ち出されていると感じる。 政府はこども家庭庁を作り、各種支援策を進めている。 様々な問題の中でこれを優先するということは、国は出生数の減少を本格的な危機と捉えているのだと、肌で感じる。きっと統計的にそういう試算がされているのだろう。 確かに税収や経済規模が縮小する、今の構造があっという間に崩れるなど色々と問題があるのだと思う。幸い人口減少しても労働力はAIやロボットの進歩でカバーできるとしても、法人税が維持できるだけで、

        医療法人における組織の収益と社会貢献の関係について

          投資に対する姿勢の背景

          日本人は、子供に対する国の予算配分(子供へに投資)にしても、予防に対する予算(将来の健康への投資)にしても、資産運用という個人資産の投資にしても消極的と言える。今あるものでなく、実態のない「将来」に対してお金を使うことが苦手といえる。 これはやはり文化人類学的な視点からそういう方向性や思考回路が是とされてきたことを振り返る必要があるのだと思う。 そして今後SDGsや脱成長社会などにより、目に見える、手で感じられる物理的なものの価値が減り、実体のないものに対する価値評価が高

          投資に対する姿勢の背景

          月経に対する対処行動

          月経に対して、女性はあまりにも消極的すぎたのかもしれません。 恥ずべきこと、隠すべきこと、ずっと親も学校も社会もそうやって提示して、議場にあげることが厭われる状況が作られてきたことも影響したのかもしれません。 以下のような対応を求めるというのは、現状を踏まえた一時的対処として画期的と言えますが、この根本にある「女性が月経に対してただ受容するしかない」と捉える日本社会の無策を露見しているとも言えます。 WHOの以下の提言は、自分の月経に対する無議論に対して大きな雷を落としま

          月経に対する対処行動

          投資を正しく怖れるということ

          物欲が強くないので、放っておけばお金が貯まる私にとっては、資産運用を実施しないことよりも、お金のことで細かいことを考える時間のほうがもったいないと感じていた。 だけど子供も生まれ、もっと長いスパンで多くの変数を鑑みなければならない立場となったこともあり、漠然と無策にお金を定期預金や普通預金に預けるだけだと実質お金が減っているということに気付き、時代にあったお金の持ち方をしないといけないと考えを改めた(現状維持は衰退)。 物価上昇程度には資産を増やさないと相対的に減っていく

          投資を正しく怖れるということ