私見:メディアの理系的説得力、子育て支援策は働き方改革

子育て世代に対する支援が未だかつてないペースで次々と打ち出されていると感じる。
政府はこども家庭庁を作り、各種支援策を進めている。

様々な問題の中でこれを優先するということは、国は出生数の減少を本格的な危機と捉えているのだと、肌で感じる。きっと統計的にそういう試算がされているのだろう。
確かに税収や経済規模が縮小する、今の構造があっという間に崩れるなど色々と問題があるのだと思う。幸い人口減少しても労働力はAIやロボットの進歩でカバーできるとしても、法人税が維持できるだけで、AIやロボットは所得がないから国民単位の税収は減って、税金総額は減っていく、ということか。それとも人が減れば必要な税金自体が減ってどうにかなるのだろうか。

そんなことを考えていると、施作に対して理系的な説明があるともう少しわかりやすいのにな、と理系の私は思う。

例えば最近発表された大学学費補助。

所得制限ない大学無償化、3人目後押し 教育負担軽減:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA072G80X01C23A2000000/

3人目を持つことを後押しするために一定の効果はあると思う。しかし3人目からなのは2人しか子供がいないカップルからは物足りないという議論が当然出る。そもそもこどもを持つつもりのない人からの批判も出るかもしれない。

3人目から補助すると予想総額いくらかかる一方で税収は将来どれくらい回収できるという収支バランスは、マスコミの人が少し調べればわかると思うし、それを2人目からの補助にしたらどうなって、ということも試算しているはず。
そういうデータがあれば説得力は上がると思うのだけど、そういう根拠が見えないから、もはや思考を止めてしまう。
事実を伝えるだけでなく、それを解釈するための補助的情報を加えてくれるメディアが、読む側としてはありがたいよな、と思う。

だからnoteといったプラットフォームで情報のマネタイズが成立するのだろうけれど。

ちなみにこの施作について、私自身に限っては、お金が仮に援助されても、自分の仕事量と子育てにかかる時間がバランスできないので、効果は少ないと感じる。お金をもらう分外注したいかというと、それなら子供といたい。
正直、日本全体での働き方改革(効率化)、そのための管理職の意識改革、DX人材派遣にお金をかける方が、こどもを持つ時間的余裕を作り、長い目で見た少子化対策効果も出るのではと思ったりする。より健康的な生活から医療費も減り、消費も増え、色々と相乗効果も大きいのではと。(そう簡単ではないのだろうけれど。)

それにしても自身も含めてヒトとは、自らの数を減らす方向に方向づける、進化的にとても不思議な動物だ。

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