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わたしは思い出す

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「わたしは思い出す」に関する最新情報。制作日誌、編者への一問一答、出版レーベルを始める経緯、展覧会の記録など。https://aha.ne.jp/iremember/
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#展示

『わたしは思い出す』の6つのアプローチ

人は、経験していないことを、 どのように経験できるのか──。回想録『わたしは思い出す』の6つのアプローチ。 1. 〈わたし〉の視点から震災を捉え直す本書の編者(AHA!)は、仙台に暮らすひとりの女性、かおりさん(仮名)と出会います。かおりさんは、2010年6月11日に初めての出産を経験。以来、育児日記を書き続けてきました。彼女は日記に何を綴ったのか。そして、再読して何を思い出し、忘れてしまったのか。11年の歳月を〈震災〉という大きな主語ではなく、ひとりの女性の語りから捉え直

日記再読の風景 かおりさんの回想はどのように編集されたのか

Q. 回想録『わたしは思い出す』はだれがつくったのでしょうか。 本書は、AHA![Archive for Human Activities / 人類の営みのためのアーカイブ]が編者となり制作しました。語り手はかおりさん(仮名)、聞き手はAHA!の松本篤が務めました。 AHA!とは、8ミリフィルムや家族アルバム、日記、手紙といった〈私的な記録と記憶〉の価値に着目するアーカイブ・プロジェクトです。 人と記録(モノ)のあいだに立ち上がる現象に着目する。こうしたAHA!のアプロ

日記再読の風景 かおりさんへのインタビューはどのように実施されたのか

企画立案と予備調査についてQ.『わたしは思い出す』を制作するきっかけは? 2020年7月5日、せんだい3.11メモリアル交流館から「10年目の3.11の迎えるにふさわしい企画を」と企画展のご相談をいただいたこと。 Q. 企画を練るために最初にしたことは? 8月28日から9月1日にかけて、仙台市内にて予備調査を実施した。 Q. 予備調査のヒアリング先は? 「海辺の図書館」「3.11オモイデアーカイブ」「海岸公園冒険広場」「3がつ11日をわすれないためにセンター」、沿岸部(荒

かおりさんの育児日記が問うもの─『わたしは思い出す』展ができるまで

10年の節目になにを展示するか飯川 せんだい3.11メモリアル交流館(以下、交流館)」は、地下鉄東西線の終点である荒井駅と一体となった複合施設です。もともとは別の目的の施設が入る場所だったんですが、2011年に地震が起こったことで、震災のメモリアル施設として2016年に開館しました。私は開館から2ヶ月後に、所属先の財団が施設の運営を受託することになった2016年4月から2021年3月までの5年間、スタッフとして在籍しました。私を含めスタッフはみな震災メモリアルの専門家などでは

『わたしは思い出す』の4つの見所

実在するひとりの女性が綴った11年間の育児日記。 その再読と追憶のことばを記録した書籍『わたしは思い出す』。 本書の刊行に先立ち、5月11日まで先行予約を受付中です。 ここでは本書の見所をご紹介します。 [先行予約の受付は終了しました] [最終更新=2023年1月1日] AHA!は、家族アルバムやホームムービーなど、全国各地で「私の記録と記憶」の価値に着目したアーカイブ・プロジェクトを展開してきました。本書は『せんだい3.11メモリアル交流館』での展示をきっかけに制作されま

あなたの《わたしは思い出す》

2003年9月15日 「父の骨の納骨に行く日です。車で家族を乗せて私が運転して納骨に行くことをになっていました。前夜に家族が久々に実家に集まったのでカキ(海の方)を食べたのですが、どうもそれにあたってしまったらしく、夜中に病院に運ばれて、点滴で治療をしていただき、無事に納骨のために運転手を務められたのでした。まだしびれてフラフラではありましたが。なぜこんなエピソードを思い出したのでしょう…」 2020年1月12日 「成人式の帰り、振袖のまま母と老人ホームにいる祖母に会いに行

展覧会の記録|せんだい3.11メモリアル交流館

撮影=佐々瞬 『わたしは思い出す』刊行先行予約、5.11まで受付中。[先行予約の受付は終了しました] 詳細はウェブサイトへ。 https://aha.ne.jp/iremember/

展覧会の記録|デザイン・クリエイティブセンター神戸[KIITO]

撮影=水野雄太(AHA!) レビュー『わたしは思い出す』刊行先行予約、5.11まで受付中。[先行予約の受付は終了しました] 詳細はウェブサイトへ。 https://aha.ne.jp/iremember/