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わたしは思い出す

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「わたしは思い出す」に関する最新情報。制作日誌、編者への一問一答、出版レーベルを始める経緯、展覧会の記録など。https://aha.ne.jp/iremember/
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#NPO

『わたしは思い出す』の6つのアプローチ

人は、経験していないことを、 どのように経験できるのか──。回想録『わたしは思い出す』の6つのアプローチ。 1. 〈わたし〉の視点から震災を捉え直す本書の編者(AHA!)は、仙台に暮らすひとりの女性、かおりさん(仮名)と出会います。かおりさんは、2010年6月11日に初めての出産を経験。以来、育児日記を書き続けてきました。彼女は日記に何を綴ったのか。そして、再読して何を思い出し、忘れてしまったのか。11年の歳月を〈震災〉という大きな主語ではなく、ひとりの女性の語りから捉え直

書籍『わたしは思い出す』予約開始に寄せて

10年目の3.11にふさわしい企画を考えてほしい。 地震の記憶を継承するための展覧会を『せんだい3.11メモリアル交流館』から依頼されたのが、本書刊行の発端です(2020年7月)。一見して復興が進んでいる「被災地」。しかし、本当にそうなのだろうか。10年目に着目するだけでは見えてこない風景がある。3月11日のことを尋ねるだけでは聞こえてこない声がある。これまでの10年に散在する《非日常》の微小なかけらを丁寧に拾い集め、輪郭を与え、これからの10年に手渡す。そんな取り組みが、

AHA!の出版レーベルはじまります

小さな記録の誕生日を祝おう。 AHA![Archive for Human Activities / 人類の営みのためのアーカイブ]は〈私〉の記録と記憶に着目したアーカイブ・プロジェクトとして2005年に始動しました。8ミリフィルムや家族アルバムなど、「小さな記録」の価値を共有するためのプロジェクトを各地で取り組んでいます。 AHA!が大切にしていることは、〈だれか〉の記録をきっかけに〈わたし〉のまなざしがつくられる、そんな集いの場をひととき、ひとところにつくることです。