サツマイモの栽培方法と失敗例 収穫、土作り、時期、品種のまとめ。

鹿児島・茨城での栽培が有名なさつまいも。暖かい地方でしか育たないイメージがあり、雪国に住む私には無縁の野菜だと思っていました。

そんなある日、ホームセンターで売っていたさつまいものつる苗。好奇心のままに購入し、本を参考に植えてみたものの、一週間、二週間たっても根付かず、枯れてしまいました。
しかしそこで大変悔しくなり、こんどはポット苗を買って、ビニールマルチを張りかなりの高畝にし、再挑戦。結果は、二株あわせて細いさつまいもが15本と、収穫できたものの食べられる量は少なく、またまた悔しい思いをしました。さらに収穫できたものの大変な事態に・・・。

今回は、この失敗だらけサツマイモ栽培の経験、またそれから学んだ栽培におけるポイントを説明いたします。雪がしっかりと積もる地域での話になってしまいますが、広くない菜園での参考にもなればうれしいです。

① 土作り、畝づくり、マルチ張り(失敗ポイント注意!)

つる苗の場合ですが購入した後すぐに植え付けないと、しおれているつるがさらにしおれ続けます。ポット苗でも、植えるまでに準備が必要です。よって苗の購入をする前に土の準備をしておくことをお勧めします。
まず土の準備ですが、とにかくよく耕します。元肥はつるボケを起こしてしまうので、畑起こしの際に混ぜた堆肥と石灰だけで充分です。
しっかり耕したあとは、日当たりのよいところに高畝を作ります。サツマイモは高温を好み、水はけがよくないと根腐れしやすいのです。畝を作ったあとは、ビニールマルチをかけます(熱を吸収するので黒がおすすめ)。
また、サツマイモの苗はものすごく大きく茂ります。できれば畑の淵の方に植える準備をした方が良いでしょう。また、収穫の際に邪魔にならないように、秋まで収穫するような野菜(大豆にする予定の枝豆、トウガラシなど)の近くには植えないようにしましょう。

ちなみに、高畝にもせず、マルチもかけず、日当たりもそこそこなところに植えた苗が、前述した枯れたつる苗です。戦時中でもとれたんだし、という甘い気持ちでいたのが、見事に砕けました。

② 植え付け時期、植え付け方法(失敗ポイント注意!)

サツマイモの植え付けは、十分に気温が上がった頃に行ないます。温度でいうと、最低気温が15度以上で安定した頃でしょうか。早く植えると、ただ枯れていきました・・・。

つるを斜めに差し込むように植えます。茎から葉が出ていますが、その葉の根元から根が出て、更にはそこにイモができるのです。つるを伸ばしたいほうから差し込み(割り箸で穴をあけておくと差し込みやすいです)、葉の根元から根が出るので、葉の根元にしっかり土を被せます。ただし葉をすべて埋めないように気を付けてください。
これが初めてやる方には非常に分かりにくいと思います。私も、図でも文でも理解していたはずが、いざ植えてみると「ほとんど土に埋まっている状態」になり、とても不安な気持ちになりました。葉の反対に根が付く法則さえ理解し、高畝に斜めに植えていれば大丈夫です。

ポット苗で直接植えていいものは、そのまま植えるのではなく、根をほぐして伸ばしてから植えます。まっすぐに植えても良いと苗に書かれていますが、まっすぐに植えるならより高畝にすることをお勧めします。苗に貼ってある紙に、まっすぐに植えても良いと書いてあったので、その通りまっすぐ植えたのです。するとびっくりするほど土の奥深くまで根が張り、40センチ掘ってもまだイモが出てくる、なんてことになりました。収穫がとても大変になるのです。できれば少し斜めに植えることをおすすめします。

植え付けた後は、どちらの苗もしっかりと水やりします。長くても二週間ほどで根がついてきます。
  
③ 管理

サツマイモ栽培は、植え付けと収穫は大変です。しかし管理が拍子抜けするほどラクで、また見た目もつるが旺盛に育つのでダイナミック、大きくなるのが見ていて愉快です。
水やり・追肥ともに不要です。
唯一の管理はつるの管理です。本当に旺盛に育つので、駐車スペースや隣家との境界にはみ出てしまったり、植え付け方法を誤って畑のにつるが浸食してしまったりします。邪魔にならないように誘引し、どうにもならないようなら切ってしまっても大丈夫です。

④ 品種について

ホームセンターにいけば、4、5種類の品種はあると思います。どんな品種が良いかは地域の気候によって全く変わってきますが、雪国について言えば、安穏芋のような「甘くてねっとり」と書かれている品種は難しい実感があります。みごとに普通のイモと変わりありません。もちろんしっかりと栽培法を調べつくせば違うのかもしれませんが、家庭というものはそんなに暇ではないことを考慮すると、避けた方が無難です。
おすすめは紅あずまという品種です。甘くてしっとり、というほどではありませんが、日々のご飯に旬を添える味に、何より皮の色がきれいな赤紫で食卓を明るくします。

⑤ 収穫

さつまいもの収穫のタイミングは見た目ではよくわかりません。放っておくといつまでも茂っているためです。品種にもよりますが、ネット等には5か月ほどと書いてあります。しかし確実なのは4か月目以降たまに掘ってイモの大きさを見てみることです。
小ぶりでもどう見ても食べ頃の状態であれば収穫します。また、寒い地域では、どんなに生育が遅れていても、霜が降りる前までには必ず収穫します。
つるを引っ張るイメージがありますが、それだけでは不十分で、掘り起しが必要です。
植え付けの項で述べたように、植え方に難があった我が家のサツマイモは、少ない割にとんでもなく深いところにまで根を伸ばし、小ぶりながらイモを付けていました。
この収穫のときに大変な思いをしないためにも、畝づくりや植え付けを慎重に行うことをおすすめします。

以上が、失敗経験だらけのサツマイモ栽培で、私が学んだことの紹介です。
やはり南の国の食べ物なのかと思ってしまいますが、土作りよりも技量が試されているような気がする野菜です。
その分闘志の湧いてくるチャレンジ野菜の一つと私は考えています。
今から来年のサツマイモ栽培が楽しみでなりません。是非皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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