パプリカの無農薬栽培 ピーマン栽培との違い 収穫アップのポイント、害虫や病気など

最近ではスーパーの特売に大きく登場することもあるパプリカ。もはやおしゃれ野菜ではなく、家庭に浸透してきています。彩りも良く、苦みもなく、様々な調理法に対応できる万能野菜です。またここ数年で家庭料理に進出してきたタイ料理にも欠かせません。
そんなパプリカですが、ご近所の家庭菜園の先輩方からは不評です。いつまでたっても赤くならない、大きくならずピーマンと変わらない、大きくなったころに病気、等々。

そこで私もチャレンジしたくなり、挑戦しました。他の野菜同様、無農薬有機栽培です。
どのように育てたのか、また育てた結果から考える栽培の秘訣等をまとめてみました。

① 土作り、苗の選び方、植える場所

土は他の夏野菜同様、石灰と牛糞を入れた後、油粕と骨粉をしっかり漉き込みます。
パプリカの大きさを考えると、しっかりと丈夫な苗作りが重要だと考えます。
苗は、必ず一番花のつぼみがついているものを選びます。一番花がついているというのは、生育の目安になるのです。そこから枝分かれし株が大きくなるためです。また、パプリカの苗をいくつが物色したところ、葉の裏にすでにびっちりとアブラムシがついているものも販売されていました。慎重に良い株を見つけましょう。
植える場所は、必ず日光がしっかり当たるところにします。また、周りの野菜が大きくなった時に、日光が当たりにくくなったところだけ赤くなりませんでした。周りの野菜を整枝したことで解決しましたが、できるなら畑の前面で日光が確実にあたるところで育てることをおすすめします。

② 植え付けのタイミング、整枝、追肥

パプリカに限らず、夏の果菜は寒さに弱いので、しっかりと気温が上がってから植え付けます。最低気温が15度くらいのポカポカした日が続くころが良いでしょう。私はここで我慢できず早植えしてしまい、葉が薄く変色してきて風よけをつけたり風よけの上もビニールで止めてミニハウスみたいにする手間がかかってしまいました。
一番花が完全に咲いたら、摘花し、一番花から下の葉をすべて取り除きます。一番花から上が枝分かれし、そこから株が大きく広がってゆくためです。余計な葉や役割が終わった一番花を取り除くことで、これから大きくなる部分に栄養を回すことができます。

摘花のあと、二つに枝分かれし、更に枝分かれが続きます。ピーマンですと大きさも小さいので整枝にこだわらなくてもいいのですが、パプリカはどんどん重みが増えます。重さを支えられるようにしっかり観察して整枝が必要です。
二つに枝分かれしたあと、さらに枝分かれをして(二つに分かれなかった場合は整枝)、どんどん大きくなりますが、パプリカの大きさと熟すまでの期間を考えると、3回目の枝分かれからは摘芯を視野に入れて成長させます。わたしは2回目の枝分かれで摘芯しました。もう一分れさせたかったのですが、熟すのに時間がかかりそうで、収穫ができるか不安になってしまいました。

温暖な気候の地域では、株を大きくしてもちゃんと全部熟すと思いますが、霜が降りる地域では、10月前までにすべての実を完熟させなければいけません。完熟には、私の住む夏のとても短い地域では、8月に大きさが定まった実が、9月下旬にようやく収穫することができました。
その為、秋が早く来る地域では、8月を目途に実を十分な大きさに、また収穫の個数の目途を立てる必要があります。逆算すると、7月半ばにはある程度の株の大きさに成長させる必要があります。
肥料を好む野菜でもありますので、週に一回は油粕と骨粉を、また結実が進まない場合は鶏糞も利用して成長を促進させることをおすすめします。
事実、骨粉だけだとなかなか結実が進まず・・・ピーマンなら平気なのですが、熟してからの収穫となるパプリカでは、もっと早い段階での結実を促す必要がありました。

③ ピーマン栽培との大きな違い

ピーマンとパプリカでは、1度目の整枝までは同じですが、それ以降のスピード感がまるで違います。まずピーマンは未熟の状態(緑色)での収穫になるため、実がある程度大きくなったら収穫可能です。また、熟す工程があるパプリカは8月末には収穫個数が確定されるのに対し、ピーマンは小ぶりであれば10月に入っても収穫が可能です。整枝も、風通しや茂った部分を取り除く程度で大丈夫なので、パプリカよりも遥かに手間がかかりません。

④ 収穫アップのポイント

収穫を上げるには、前述したように早めの株の生育がカギになります。しかし大きくなればたくさん取れるわけではありません。実の重みを考えると、枝分かれをした枝一本につき2個までの結実と決めて摘花します。また、脇芽は摘芽、脇にできた花も摘花を必ずします。
3回枝分かれすると、枝が16本、その枝に2つずつ実らせると全部で32個収穫が可能という計算になります。実際には風で落ちたりしてしまうのでそれ以下にはなると思いますが、8月までに32個結実が最大と意識すると育てやすいかもしれません。
ちなみに2回しか枝分かれさせなかった私の株は、落下や未成熟もあり4個しか収穫できず、悔しい思いをしました。

⑤ 害虫や病気など

害虫はピーマン同様、アブラムシやヨトウガの幼虫、コガネムシやカメムシなどの甲虫に気を付けます。しかし、パプリカはピーマンほど枝分かれをさせるわけではないので、小さなダメージでも収穫が左右されます。特にヨトウガの幼虫は一晩で食い荒らしてしまうため、毎晩畑の見回りをしてもいいくらいです。
秋が深まるにつれ、うどんこ病にかかりやすくなりますが、そうなる前にすべての収穫を終えていなければ、完熟での収穫も厳しいと考えます。

以上が、私のパプリカ栽培の経験と反省、またそこから考える収穫アップへの道筋です。パプリカは、家庭菜園1年目の方には少し難しいかもしれません。しかし少し経験を積んだ未経験の方には、是非試してみていただきたいです。真っ赤に熟すまで待つドキドキ感、そして待ったあとの収穫の達成感は、他の野菜では経験できないものでした。

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