未来の食のために私ができること
「もったいない」
給食委員が700人分の残飯をバケツに集めていく。
食べることが好きだった中学生の私には、耐えられない光景だった。
この給食の残飯をきっかけに、私は食品ロスを解決したいと、
大学の専攻に農学を選んだ。
大学に入学して間もなくは、食品ロスの専門家の講演会や、食材使い切り料理バトルに参加し、どうしたら食品ロスが減るのか探った。
そこで感じたのは、生産と消費の場が離れ、食のありがたみを感じる機会が少ないことが食品ロスの原因の1つということだ。
生産現場を想い、食材の命や食に携わった人に感謝する「いただきます」の精神を広める必要性を感じた。
生産現場を知りたいと、今度は農業者を訪れ共に作業した。
そこで、普段食べている食材が、
どれだけ時間や労力をかけて生産されているか気づいた。
また、耕作放棄地の開墾を経験したり、農業者から畑の生物種が変わっていることを聞き、農業の生産力減少や環境問題が自分事となった。
大学生活のこの2つの経験から、
食や農の課題解決に貢献したいと強く思うようになった。
しかし、このような課題は私一人では解決できない。
解決には、1人1人の行動による社会全体での取り組みが必要だ。
そこで、私ができることは2つある。
1つ目は、人々を巻き込むことだ。
食べる人に生産現場の取組や、食や農の大切さを伝えることで、
持続可能な消費行動を促すことができる。
また、農業者や食に携わる人々に、食の社会情勢、技術や経営の情報を届けることで、持続可能な食や農の転換に貢献できる。
さらに、これらの情報がシェアされることで、
より多くの人々の行動を生み出すことができる。
2つ目は、自分自身が行動しすることだ。
環境、人権、地域などに配慮された食品を積極的に選ぶ、
農業ボランティアに参加するなど、
市民としてできることを積み重ねたい。
そして、私と一緒に
「食という身近なところから、できることからやってみよう」
と周りに呼びかけ、人々を巻き込んでいきたい。
1つ1つの行動が大きな力を生み出し、持続可能な社会が実現する。
私が未来の食のためにできること、
それは情報発信と自らの行動により
小さなアクションや大きな動きを生み出すことだ。
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