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ヒーロー

ある人がピンチの時には、必ず現れるもの、また、その人のことを指す。例「ピンチの時には、必ず、ーが現れる。」

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12年くらい、欲しい。読んでみたいと思い続けていた漫画があります。未だに僕は作品としての完成度、物語としての精度で「ピンポン」を超える漫画に出会えたことがありません。

紙の本も電子書籍でも買った本は今のところこの「ピンポン」だけです。

テレビ中継で見ると、僕のような素人にはちっちゃいボールがあっちとこっちを行き来して、点が入った時に喜ぶ。

そんな程度にしか見えなかった卓球のラリーに、密度の濃いやりとりを詰め込むことでエンタメへと昇華させたのは圧巻の一言です。

アニメ、映画にもなっていますがどちらも素晴らしい出来です。特に、映画でライバルキャラ役の中村獅童さんは必見です。

55話で終わるので読みやすいし。

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そんな「ピンポン」の魅力は、印象に残るセリフが平凡な単語でできている点です。

例えば、11話で主人公の一人、スマイルがもう一人の主人公ペコに言った「僕、先に行くよ。ペコ」というセリフ。

「先に行くよ」と人生で一度も言ったことが無い人は、さすがにいないはずです。

これまでもこれからも「ピンポン」を読むことがない誰かが普通に使っても全くおかしくない。

しかし、使う場面次第で登場人物の関係性や物語の進行を示唆するかなり印象的な言葉になっています。

該当シーンは映画でもアニメでも必ずありますしYouTubeに落ちているアニメのキャラ紹介PVでも使われています。

是非一度ご覧になってください。



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