4/12 『チーズインザトラップ』感想

・感想というか、『チーズ・イン・ザ・トラップ』という最高の漫画についての感情を書きます。

https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000247&t=1586563200067


・ライン漫画で明日まで無料なので二日かけて200話くらいまでいければいいなと思ってたら、300話まで一日で読んでしまった。


・私は毎週更新していたころに何周かしていて、250話くらいでライン漫画をアンストしてしまったのでそれ以降は二周目です。


・話のストーリーとして、めちゃくちゃまとめて言えばなろう小説で言う「ざまあもの」だと思う。主人公の雪ちゃんの周りの人間がめちゃくちゃで、ヒーローの青田先輩が(物理的・社会的に)倒してくれる。けれどそのやり方がそこまでやる!?という感じなのでその違和感に嵌ってしまう。


・青田先輩、めちゃくちゃ好きです。私は青田派なので、飴ちゃん買ってもらったあとにちゅーする話とか「服汚れてるよ」「知ってます」のくだりとかもう、どうしようもない。そして女オタク的に言えば「顔が良い」。本当に本当に格好良すぎる。この人は一見生まれた時から完璧のようで、割と高校時代には失敗というか、人に陥れられたりもする。でもそこで賢いから頭が回って、徹底的にやり返す。雪ちゃんと出会った大学時代にはもう陥れられない方法が分かっていて、隙が無い人になっている。


・雪ちゃん。可愛い。愛されたがりで、いつも必死な努力家。大好き。雪ちゃんは人を枠組みで見ない人だと思う。先輩を「お金持ちだから奢られて良い」、河村姉弟を「不良だから努力が出来ない」なんて絶対に決めつけない。先輩も雪ちゃんも天才だから成績を取っているわけではなく、人一倍努力をしている。先輩が大変そうに見えないのは、雪ちゃんよりも経済的に余裕があり精神的に要領が良いから。


・河村さん。河村さん!!!!!高校の時の友達は河村さん派だったな。「おもしれー女」系の男。結局河村さんが一番まともというか、屈折してない。先輩の事を信じて疑って、けどまた信じたいし仲良くなりたい。静香のことも切り捨てられない。雪ちゃんの事も、一緒にいる時間に比例して好きになっている。誠実で情深い。大好き。幸せになってくれ


・先輩の雪ちゃんへの気持ちについて書きます。


・まずはじめに先輩のゆがみの理由の根源にあるのは、自分を「おかしい」と考え抑圧する父親と自分の物が奪われることへの嫌悪感だと思う。雪ちゃんは河村姉弟や他の周囲の人間と違って、青田淳を父親や家を通して見ない。だから、父親につながらない雪ちゃんがとても楽なのだと思う。先輩が雪ちゃんに興味を持ったきっかけは、自分を嘲笑ったから。青田淳は父親をはじめとして自分の周囲を結構あきらめている(どうでも良いと思っている)ところがあるんだけど、あきらめている人には愛想を良くしている。だから、愛想を良くしないという時点で雪ちゃんは特別な存在なんですよね。
あとは優秀で努力家なところが似ていて、ふたりとも愛に飢えている。同族嫌悪もあったのではないかと思ってます。自分と同じく優秀でありながら、疲弊している雪ちゃんに対する苛立ちも。でも、似ているからこそ興味を惹かれている。そうして距離を縮めてからは、無条件に奢られたりせず対等な関係であろうとする雪ちゃんに好意を抱く。また、所有欲も少しあったと思う。雪ちゃんは和美に食って掛かったりする強い面があると思えば、すぐに怪我をしたり転んだりする。だから過剰なほど先輩は雪ちゃんを守る。ストーカーや横山をやりすぎなくらい潰したのは、言い方は悪いけど自分の物を取られそうになったからです。青田淳にとって雪ちゃんは、初めて出会うタイプの自分に興味の無い人間で、知りたくなってしまって、奪われたくない存在なんですよね。


・296話「ただ好きだっただけなんだ」


・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


・えーーー!!!!ここまでの黒青田は!意味深なやつ全部雪ちゃんを好きだっただけか!!えーーーーーーーーーーー!!!!!!


・最高すぎ。


・ここまでの語り全部「好きだったから」の一言でまとめられてしまった。良すぎ。タイトルの「トラップ」に嵌められたのははじめ雪ちゃんと思って、中盤で雪ちゃんに嵌ってしまった青田だと思って、けど読者っだたんですよね。青田淳に関する考察全部「好きだから」です。ありがとうございます。


・296話に関してちょっとだけ語ります。この辺で先輩は、雪ちゃんが手を伸ばされたら拒否できない人だからそれを告白の時とか喧嘩しそうになった時とか利用していたことが分かる。距離を置いていた雪ちゃんがまた自分のせいで怖い目にあっていることを知って、それまでの諸々もあって不安になるんですよね。そんな先輩に雪ちゃんが手を伸ばして、青田淳は自分が許されたことを知る。子供みたいに泣くところ、今までの感情全部持っていかれる。青田先輩幸せになれて良かったね……本当にありがとうございます。


・青田淳は雪ちゃんの事をただただ好きなだけという事実が染み渡る。


・河村姉弟。この二人は青田淳のことがまっすぐ好きだったんだと思う。虐待がひどくて自己防衛のために歪んでしまった静香は憎しみに変わってしまったけれど、亮の方は心のどこかで今でも高校時代に戻れると思ってる。この健気さよ。


・あと聡美太一カップルや蓮たちも一生にやにやできる。好きです。


・青田淳にとって雪ちゃんは青春なんですが、私にとってもこの漫画は青春です。一生好き。

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