キッチン 吉本ばなな
有名過ぎて逆に知らない、とゆう事がある。
登山好きの静岡県民が富士山には登った事がないとか。東京にずっと住んでるけど、東京タワーに入った事が無いとか。
吉本ばななさんは、私にとってそんな感じだ。
図書館で、本屋で、次に読む本を選ぶ時、幾度となく最終選考まで残っていたのだが、なぜだかこれまで1度も読んだ事がなかった。
どんな文章を書く人なのか、どんな物語なのか、全く知らないのに、なんだかずっと気になる本。でも「なんか今じゃない」とゆう理由で選ばれない。キッチンは、私にとってそうゆう本だった。
ところが最近SNSでオススメされているのを、連続して目撃し、急に「今」が来た。そして、読み始めるなり一気にその世界に連れていかれた。
才能とセンス、ダダ漏れ。
こんなに有名な作品について今更何やねんと言われそうですが、私はそう思いました。
1988年に初版された本を、2020年の私が読んでなんてハイセンス!と思うってすごくないですか。しかも、プロフィールを見るとかなり若いときに書いている。天才か。
やっぱり、沢山の人に評価されるものって、それだけの魅力があるのだなぁと、つくづく思う。
私は、この本を読んでなんだかとっても安心したし、世界中にこうゆう作品を好きな人がいると思うと心強く感じた。
もっと若いときに、こんな作品に出会えていたらなぁと思う反面、今の私だから感動できたような気もする。
改めて本を読む事の魅力に気づいた一作です。
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