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赤紫蘇、その後。

前回から随分と更新が滞っておりまして。
息子が夏休みに突入したからであります。
まず、親としては宿題の量がどのくらいあるのか知りたいところ。
それによって、色々と家族の行事も変わってきます。
聞いても答えません。やっと答えたと思ったら「4科目あるらしい」
そりゃ、そうでしょうよ。「英語はないのね?」「うん」
歯切れが悪い。これは通知表が良くなかったな。。。

フリースクールと学校のダブルスクールをしている為、決まった曜日の決まった科目を受けられず、評価がつけられないのだと、前日に担任の先生から報告を受けている。
だが、いざ通知表に「斜線」が付けられていたのは、息子なりにショックだったようだ。
「気にすることではないよ、仕方ないんだし。授業にさえ出ていればきっと◎だったよ」特に大好きな理科は、ほとんど実験に出ていない為だったらしい。

スクールのせいにはしない。ただ、両立するにはもっと方法を考えなければいけない。
これはそのうち、パニックするぞ、と思い、声をかけようとすると「黙ってて!」と泣きながらベランダに出て行った。
大きくなった🍆の葉の芽引きをしている。
成長したな、思った。
今は自分のクールダウンの仕方を知っている。
私も、息子の強い口調にカチンと来ていたので、黙々と別の作業をした。
以前だったら「どうしてそういう強い口調なの?そんな言い方じゃ相手が怒るだけでしょう?だから学校でトラブルが。。。」と言いかけて「いけない!」と自分を制した時にはもう息子は髪の毛を抜きまくっていた。

理由は聞かない。察するだけでいいのだ。ああやって、自分が育てている野菜や花や生き物に慰められているのだから。
その様子を見ながら、こっそり、パパッと赤紫蘇ジュースを使ったゼリーを仕込んでおいた。
いいタイミングで息子がリビングに戻ってきた。
「あのさ、僕が理科得意だってことは先生は認めてくれてるよね」
「うん!ただ、出席していないからテストが受けられなかったから、それだけだよ。
二学期までに溜まったテストを出せば、努力を認めてくれるよ。
もう一学期の通知表には間に合わなかったけど、取り組んだという過程が大事だよ。
ママ、いつも言ってるでしょう?結果だけ見たら偶然のこともあるから、過程を知ることが大事って」
すると半泣きになって、うんうんと頷いた。
「ねぇ、赤紫蘇、乾燥してる?ふりかけにしようか。ミキサーでウィーンってやるの好きでしょう?」大きく頷いた顔があどけない。他の子より情緒の発達がゆっくりな息子。
でもだからこそ、こんなに素直で愛おしい。
私はいつも、息子が気分転換できるような簡単なお手伝いを用意いている。
手先を使って話した事柄は、大きくなっても思い出になっているものだ。
だから私は、面倒くさがりなのに季節仕事を大切にしている。

左上「うわ〜空中分裂だ〜」と大喜びの息子。右上「炒りたい」と息子「「え・・・」
案の定、五徳の周囲がふりかけまみれで、しかも焦げた。
赤紫蘇ゼリーは普通に美味しく、翌日の朝食「ゆかりおにぎり」」は香ばしかった。
添えた枝豆は、その日、息子が収穫したばかりのもの。採れたては美味しい!

さて、ついでに赤紫蘇染めもやっちゃおうか!
開いたら。。。あちゃー黒ずんでいる。これはワイン色にはならないかもなぁ。
案の定、ベージュになってしまった。

絞りはいい感じで良く出たのだけど。

と、そこへ「間引きした茄子の葉、捨てるのかわいそうだから、染めて見ようよ」

左上、飾っても素敵な茄子の葉。右上、期待できそう!黄緑だ。
左下、あ、あれ?黄緑にならない。右下。悔し〜、息子と家を飛び出してエノコログサ(猫じゃらしのこと)をハサミで刈り取って、ダッシュで帰宅、染料に入れた。

が、何がいけなかったのか。やはり思った色にはならなかった。
息子の好きな黄緑を出そうと思って、ちょっと足した重曹がいけなかったか。
アルミ媒染がいけなかったか。いや、重曹とアルミは色落ちしないはず!?
やれやれ、思った通りにいかないのは子育ても一緒。
だから、何度も試行錯誤するのかもしれない。

やり切った感満載の私たちの元へ帰ってきた主人はソファにへたり込んだ。
「お前たちはいつも後片付けを〜!💢」
「今、僕、宿題中」「今、私は仕事中」
主人は黙々と散らかった猫じゃらしを拾ってはクシャミしていた。
数時間前まで、私たちが険悪な雰囲気だったことなんて、主人にはバレないほど、私たちは切り替えが早くなっていた。毎日、私も息子も確実に成長しているんだ。
キッチンの後片付けはしないけど。

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