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中国のバラ売り事情

 日本におけるバラ売りの現状について前回の文章で書きました。今回は中国人留学生から聞いた中国のバラ売りの現状について簡単に書いていきます。前回の文章はこちら。

中国の産直市場

 私と同じ大学の中国人留学生が育った中国南部地域では、市民が買い物をする場所は基本的に2箇所だそうです。
①スーパーマーケット
②産直市場
 この点については日本と同じですね。傾向としては①スーパーマーケットは比較的若い年齢層の人が、②産直市場は比較的高い層の人がそれぞれ利用しているようです。

①スーパーマーケット

 スーパーマーケットにおける野菜の売り方に関しては、日本の売り方と大体同じで袋詰め、パック詰めされた商品が多いそうです。売られている野菜は産直市場と比べると鮮度に欠けるそうで、この点も日本と同じです。小売店で販売されている野菜は契約栽培で無い限り、生産者→市場→仲卸→小売りと流通するので鮮度が落ちやすいです。

②産直市場

 日本の産直市場ではスーパーマーケットに比べるとバラ売りされている野菜が多いように感じますが、中国の産直市場では「袋詰めにされている野菜が思い当たらない」というほど、バラ売りが一般的です。この理由として中国人留学生は2点あげていました。

①実際に野菜を手に取って確かめたい
 中国では良い嫁の条件として”良い野菜を自分の目で確かめ、選ぶことができる”ことが求められているため、実際に手に取って確かめることのできるバラ売りの方が消費者にとって都合がいい様です。

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②プラスチックの使用に抵抗感がある 
 特に高齢者に当てはまるそうですが、かつて中国では技術不足のため国内でプラスチックを製造する際に、有害な物質が発生している可能性があると考えられていたため、プラスチック製品を使用することに抵抗感があるそうです。

衛生面の課題

 産直市場においてバラ売りで野菜が売られていることが一般的である中国において、消費者は衛生面に関してどう考えているのでしょうか。”バラ売り”の場合、不特定多数の人が野菜を触るため衛生的な課題があります。中国人留学生の意見をまとめます。

①そもそも汚いと感じていない
 不特定多数の人が野菜を触ることに関して、”汚い”という印象が薄い。

②野菜を購入後よく洗うので問題ない
 中国の消費者は残留農薬を懸念しているため、野菜を購入後よく洗うそうです。人によっては”野菜を洗う専用の機械”を購入して入念に洗う場合もあるそうです。間接的にではありますが、不特定多数の人が触るという衛生面の課題も解決していると言えなくもないと思います。

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