回顧録⑱
2021年10月1日、株式会社として新たなステップを踏み出しました。この特別な日を祝うため、コロナの影響で身内だけの小さなパーティを開きました。少人数ながら、来てくれた皆さんの温かい応援とサポートが私の中で大きな希望に変わりました。
初めての年度が始まり、3か月いう短い期間の初年度でしたが本当に厳しいものでした。利益が上がらず、特に問題だったのは、従業員たちが個人事業主から会社員として働くスタイルに適応する難しさでした。個人事業主としての自由な働き方から、会社の規則や時間に縛られることへの適応が難しかったのです。
例えば、休日の取り決め。会社員としては休日出勤を制限されることが多かったのですが、スタッフたちはお客様のご予約が入ると休日でも仕事を引き受けることがあり、シフトが乱れることがありました。
また、少し客足が戻りかけたと思ったら、再びコロナで自粛となり、経営は不安定な時期を迎えました。
この期間、大阪の心斎橋では人々の姿が激減し、飲食店も客足が遠のいていました。若い子たちで溢れかえっていた心斎橋と同じ場所だと思えませんでしたし、思いたくなかったです。
美容業界にとっても困難な時期で、マスク着用が当たり前になり、美を追求する気持ちが薄れました。特にOLさんたちや子育て中のお母さんたちは、対面での人に合うことが少なくなり、会社の会議や学校関連行事が制限され、美容業界は2年間の厳しい状況に直面しました。
しかし、良いニュースもありました。新卒の若い女の子たちがうちの会社で働きたいと志願してくれたことです。うちの会社には愛情と優しさが溢れており、新入社員さんたちが希望をもって入社してくれることは、私にとって大きな励ましとなりました。スタッフたちのやる気にもつながりました。