不二

東京在住のフォトグラファー。渋谷などを中心に、スナップとポートレートで活動中。街を彩る…

不二

東京在住のフォトグラファー。渋谷などを中心に、スナップとポートレートで活動中。街を彩る光をとらえ、日常に潜む幻想や神秘を表現したいと思っています。このnoteでは、撮った写真を小さな写真展のようにしてまとめたり、写真にかんする考察や撮影中に考えたことなどを書きます。

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僕は暗い写真が好き

こんにちは不二です。 写真を見てくださる方が増えてきたので、ここらで自己紹介的なものをしておこうと思い筆を取りました。 どういう写真を、なにを考えながら撮っているのか、ちょっとだけ書きます。 写真的なバックグラウンド 10代の頃は小説ばかり読んでいました。 最初は王道のダブル村上を読み、のちに海外の作家へと傾倒。セリーヌやブコウスキーなど、荒々しくてどこか繊細な作家たちが好きです。 一方写真集はほとんど見たことがなく、ソールライターの『WOMEN』という私的なポー

    • 僕のスナップはサーフィンに似ている

      たぶんあまり一般化できる話ではないのだが、僕はスナップを、「カオスに秩序をもたらす行為」として捉えている節がある。 あるいは、「カオスから秩序の生まれる瞬間に出会う行為」という感じだろうか。 渋谷に写真を撮りにいくとき、スクランブル交差点を前に呆然としてしまうことがよくある。 まず人が多く、あちこちで様々なことが行われ、ビルからは言葉やイラストや映像、音楽といった様々なメッセージが降ってくる。ましてや光の問題もあるから、情報が多いうえに変化が激しくて、なにに注目しなにを

      • SFっぽい写真

        渋谷や新宿でスナップをしていると、「なんかSFっぽい写真撮れたな」というときがある。 SFと言っても、都市夜景をバチバチに加工したいわゆる「サイバー系」の写真とは少し違う。 どちらかといえば日常的だがちょっと不思議で、都会の風景にささやかな面白みやシュールさを加えた写真たちだ。 SFの種類でいうと、「サイバー系」の写真が『スターウォーズ』や『ブレードランナー』、『攻殻機動隊』だとしたら、この写真たちは『未知との遭遇』、『ストレンジャーシングス』、あるいは『GANTZ』み

        • 渋谷で好きな桜が撮れるまで

          これまで写真集というものをほとんど読んできておらず、手探りでアレなのだが、写真を撮るときは自分なりに、なにか街や人のイメージを表現したいと考えている。 先日桜を撮りに行った渋谷でも、ただ桜を綺麗に写したいというより、「この街に桜が咲いていること」そのもののイメージはどんなだろうと考えながら歩いた。 屋外で普通に撮った桜。ビルの間を流れたり舞ったりし、自然物の荒々しさを感じる。いい写真はいい写真だが、なにかが物足りない。調和性がないというのだろうか、桜そのものの躍動感ばかり

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