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カラーリングの基礎①

アシスタント向けのカラーの基本①

カラーリングを学ぶ上で大切な基礎となる、
毛髪色素、色彩、カラーリング剤、この3つの関係性はとても重要です。

これが分かるとカラーリングの具体的方法(カラー剤の選択)が分かります。
自信を持てるし、楽しくなります。

毛髪色素(メラニン色素)を理解する


毛髪の構造と毛髪色素を理解することで、
どのように形成しているか、どのように脱色されるのかが分かります。

カラーリングはこの色素を脱色し染料を定着させます。

カラーリングを学ぶ上で最初に知る重要なことです。

毛髪の構造は、
表面にキューティクル 
内部にコルテックス 
中心部にメデュラで構造されています。

毛髪の構造



髪の色(地毛)は、コルテックス内部に存在しているメラニン色素の2種類の多さで決まります。

メラニンには、
ユーメラニン(黒〜茶褐色)
フェオメラニン(赤褐色, 黄色)
この2種類があります。

色の濃淡はユーメラニンが濃ければ黒になり、フェオメラニンが濃ければ赤くなる。
この2つのメラニンを含まないものが白髪です。どちらも0%なら真っ白になります。


フェオメラニンは赤褐色の色素ですが、
濃度が低いと黄色、薄黄色になります。
(毛髪の黄色み、赤み、は同一の色素によるもので、フェオメラニンが濃ければ赤く見え、薄いと黄に見える。

ほとんどの人々はこれらの二種類の色素を混合して持っていると言えます。

ユーメラニンとフェオメラニン


・黒髪 = ユーメラニンが濃い、フェオメラニンが濃く赤褐色。

・金髪 = ユーメラニンが薄く、フェオメラニンが薄く黄色。

カラーリングをする上で髪の色素を知ることは大切です。

ヘアカラーはユーメラニンとフェオメラニンの変化です。

ヘアカラー(脱色)では、
ユーメラニンは脱色されやすく、フェオメラニンは脱色されにくいです。

フェオメラニンが脱色されると髪は橙色〜黄色へと変化していきます。
ブリーチをして赤っぽくなるのは、ユーメラニンが残っている場合、
ブリーチをして黄色っぽくなるのは、ユーメラニンが無くなり、フェオメラニンが残るからです。
どちらのメラニンも無くなった場合、真っ白になります。


カラーリング剤の色ってたくさんありますが、
各カラー剤にはベースとなる茶褐色のブラウン系が入っています。
(アッシュブラウン、レッドブラウンなど)
それは、カラー後、髪色が不自然にならないようにするためです。

毛髪のユーメラニン(黒〜茶褐色)は、ヘアカラーでは、早い段階で脱色されていくメラニンで、毛髪のベースとなっている色素です。

ヘアカラーを行うとユーメラニンは少なくなります。

ユーメラニンを補う意味でカラー剤にはベースカラーが含まれています。

ベースカラーがなければヘアカラー後の毛髪は色味が目立ち不自然な髪色となってしまいます。

20年前に比べて現在のカラー剤は進歩していて、あまり変になりにくいです。


技術するときのポイント

メラニンの脱色は、ユーメラニンが先に壊されフェオメラニンの色素が残ります。
フェオメラニンは橙〜明るい黄〜薄い黄色が残ることを覚えておくと、お客様の希望色にするには、どの色の補色が必要なのかが分かります。

おまけ知識

皮膚(シミなど)では、
ユーメラニンは、紫外線により発生する活性酸素を消去します。
しかし、フェオメラニンは紫外線を浴びると逆に活性酸素を作ってしまいます。
これがシミの主な原因。

また、世界で2万人に1人の割合でアルビノ特性を持つ人がいます。

メラニン色素が足りない為に肌は白く、髪や体毛も白や褐色、金色。
目の色も青や茶色、灰色、
紫外線に注意が必要です。

白人の皮膚癌が多いのはこのことが理由の一つとしてあげられてるようです。

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