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転職エージェントは、なぜ謝ってばかりなのか

はじめに

人材紹介という仕事をしていると、謝るという場面に数多く遭遇しております。あえて介在し紹介料をいただくというビジネスモデルと、他人の人生の転機に関わるというのが、謝るという行為に繋がっているのだと思われます。今回は企業にフォーカスし、実際にどういう場面で謝っているのか、時系列順に解説していきます。

期待通りの候補者を紹介できないと謝る

新しく取引を開始する企業とは、どんな候補者を紹介したらよいのか打ち合わせをしてから、その要望にあった候補者を紹介していきます。しかし、実際にどんな候補者が企業にとって魅力的に映るのか、人材紹介側も分からないため、取引開始から日が浅い時には明らかに要件と異なる場合を除いて、何名か紹介をしてどんな結果になるのか様子を見ることも多いです。これは企業側も同じスタンスであることも多く、まずは何名か推薦していただいてすり合わせていきましょうと認識を揃えてから進めるケースは珍しくありません。そのような企業ばかりだと私たちも助かりますが、中には期待値が高く、人材紹介会社はベストな候補者のみを紹介してくるものと思い込んでいる方もいらっしゃいます。もちろん忙しい中で採用の一部を人材紹介会社に切り出し、人材紹介会社はその対価として高い紹介料をいただいているので気持ちはわかるのですが、とにかく候補者のスペックが期待とずれていると謝るケースは少なからずあります。

候補者が面接に遅刻 or 行かなかったら謝る

人材紹介業をしていて一番多い謝罪は、このケースかも知れません。最近はオンラインの面接が主流なので、ギリギリまで仕事をしている方も多く切り替えが出来ていないという点で、遅刻や欠席が増えているのだと思います。面接に遅刻や欠席をする理由は人それぞれだと思いますが、「時間を間違えていた」「現職の業務の緊急対応が入ってしまった」「本当はあまり乗り気じゃなかった」などがよく聞く理由です。企業の方に時間を作ってもらっているので、もし遅刻や欠席が起こった際にはまずは転職エージェントが謝ります。これはなぜかというと遅刻や欠席が何にせよ、転職エージェントが候補者とうまくコミュニケーションを取れていなかったのではないかということになるからです。あとは内緒の話ですが、逆に候補者が最終面接など重要な局面で遅刻や欠席をした場合には、仮に凡ミスだったとしてもできるだけ候補者の印象を下げないように、口裏を合わせてどうしても避けられなかった事態としてフォローすることもあります。

候補者が選考や内定を辞退したら謝る

上記と同じかもしれませんが、候補者が選考を辞退したら謝ります。得に顕著なのは、企業側がその候補者を採用したいと思っていて、うまく選考に結び付けられなかった場合に謝ります。選考ならまだしも、内定は企業が採用したいと思った候補者にしか出さないものですので、その状況でうまく採用に結び付けられなかった場合には平謝りします。これはなぜかというと、そこまで時間をつかっておいてもなお、転職エージェントがその企業の魅力を伝えきれなかったということになるからです。

候補者が内定承諾後に辞退したら謝る

人間誰しもが、一度した決断を覆したい時はあると思います。特に、転職という今後の人生を決定する重要な決断をするとなれば尚更かも知れません。しかし、企業にとっても転職エージェントにとっても避けたい最悪の事態は、候補者が内定承諾後に辞退することです。もし起こってしまった場合は、その方を受け入れるはずだったプロセスを中断し、欠員を募集するために採用活動を再開する必要があります。そこも含めて、入社にうまく導けなかったことに対して謝罪をします。もちろん誠心誠意謝るのですが、こちらも営業として手痛い損失ですので、少しでも無くなることを願っています。。

終わりに

転職エージェントは、間に立って紹介手数料をいただく仕事ですので、企業そして候補者の両方の行動に責任を持つ必要があります。両者に対して、もし仮に直接対峙していたらやらないだろうということも、時には間にエージェントがいるからこそ、粗末な扱いを受けることもあります。良い方を良い企業に紹介できるよう、引き続き頑張っていきましょう。

株式会社AGENT SUCCESSとは:
人材紹介事業の立ち上げ及びコンサルティングを行う人材会社です。
業界の経験を活かし、本質的で社会貢献性のある人材紹介を実現するためのお手伝いをさせていただきます。また、業界の負を解消し、企業・候補者・人材紹介それぞれにメリットのあるサステナブルな紹介方法を採用しておりますので、ご興味ある企業様および人材紹介会社様はお気軽にお声がけしてください。

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