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数学夏祭りに参加6

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数学夏祭り第6問


なんと今回は、ひねらなかった。

もし特別な仕掛けや工夫がなければ、これは数学を解くという問題ではなく、計算問題である。


数字のばらつきが大きいところが気になりはする。だが、200もあるデータは手計算するようなものでもない。


数学に馴染みの少ない人は、数学な得意な人というのは計算が得意な人のことだと思っている人がいる。

これは間違いで、ことによっては数学者とは計算ミスばかりしている人たちのことかもしれない。(計算に強いのは物理をやる人たちだろう)

だが、計算なら計算機がする。その計算の仕方とか、式の立てかたを考えるなら、数学の出番ではある。


相関係数というのはすでに式が決まっている。だからそれに「一定の手順」を間違わずに数字を放り込めば、自ずと答えが1つに定まる。定まる。え?定まらない?だからそれは計算ミスとか入力ミスというやつだ。


だから相関係数を出すのに必要なのは「相関係数」とはなにかという知識と、計算力だけである。


相関係数を発明した人なら、確かに偉いけれどなあ。


ちなみに玄人な話を少しする。「なぜ相関係数は、共分散を標準偏差の積で割ったものなんだよ?」という疑問を持つ人はいるのではないだろうか?統計を勉強すると、分散と標準偏差の意味なら分かりやすく書かれていることが多い。だが相関係数は天下り感が否めない。
だが、式をじーっと見ていると見えてくるものがある。
x と y の平均を、面倒なので0とする。するとこれは、cosθの式である。
ベクトルはなにも2次元とは限らない。たとえばこの問題はデータが200ずつあるので、変数 x とy で200次元ベクトルを作れる。この2つの矢印の角度がθである。一次従属していればθは0か180°となる。cosで表せば1か−1である。
cosや内積が分かりにくかったら、一方の矢印を地面に見立てて、その真上(垂直方向)から太陽の光が注いでいると思えばよい。もう一方の矢印が影を作る。
矢印が重なっていれば影の長さは矢印の長さそのものとなる。矢印が垂直方向(太陽の方向)に向いていれば、影はできない(長さ0の点になる)。
この影の長さが、2つの矢印(データ)の一致している指標となる、と考えればよい。


#数学夏祭り




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