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【詩】 聖獣

きみが どこから来たのか わたしは知らない

きみはある朝、意志を持ったしっかりした足取りで うちに入ってきた

もっと言うなら 玄関から 堂々とだ

きみがどこから来たのか 色々噂はある

あの有名な猫島から来た説

どこか遠い町から連れてこられて捨てられた説

それとも単に 近くの寺の床下で生まれて

お母さんとはぐれただけかもしれない

でも そんなことはもうどうでもいい

きみのうちは ここだ この家だ

きみが入ってきてくれてから

この家は きよめられた

聖域になったんだよ

きみがいてくれるだけで

わたしたち家族は 心を洗われている

毎日 毎日 ほんとうだよ

きみは そんなことに一切興味もないかもしれないが

きみがわたしたちにくれるものは

わたしたちが毎日きみにあげている

あの魚とか カリカリとか おやつとかを

余裕で越えるものなんだってこと

そのことだけは 知っていて欲しいな

いったいどこから来たものか

神様が ご褒美か それとも励ましのつもりで

目の前にぼんと きみを置いてくれたのではないかというような気もする

ホントに不思議なきみ

美しくて 愛しくて たまらないきみ

これからもずっと 一緒にいてね

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