コンセプトの添削、あるいは、ことばの粘土遊びをする
意外と優しい世界で、うそつきの私とおさらばする|阿笠ヤコ (note.com)
自問自答ファッション教室で、コンセプトが爆誕しました。
『自由で凛として洗練された 魂を解き放つ 人の性癖を歪める 毒を秘めた 官能小説家』です。盛り盛り。
このままでも良いコンセプトですが、あんまり記憶力に自信がないので、簡潔にズバッと表現できる言葉に成形していきます。
(どう料理してやろうか、と手元でこねこねしていたけれど、経過を残しておいたほうが良さそうだな、と途中で気が付いたのでここに残すことに。)
まずはコンセプトの中の言葉たちを分解して、エッセンスを抽出していきます。
分解!
自由
「全てが私の思いのままになったらいいのにな」という願望で選びました。
これは「自分の自由のためならば、他人の自由を奪ってやるぜ」という気概を感じますね。
利己的で素晴らしい。ボーテ100点。
ここで教室の事前アンケートに書いていた、私の意気込みを読み返します。
『自他共に認める「完璧に私らしくて素敵なファッション」を纏って、毎日自分に満足して過ごしたい。』とのこと。
強すぎる。圧が。
他人をコントロールする気満々です。
凛とした
これは学生の頃にもらった褒め言葉の中にあって、すごく嬉しかったことを思い出して、こういう時についつい選んじゃう。
似たような言葉で「しゃんとした」も好き。
すっと伸びた背筋。
きっちりと揃えた指先。
射抜くようにまっすぐな瞳。
そういう美しい佇まいを彷彿とさせる素敵な言葉だなぁ、と見るたびに惚れ惚れする。
洗練
無駄を削ぎ落として、スパッと単純明快に物事が進むって気持ちいいよね!という爽やかさが好きです。
合理性を重んじる性分なので。
でも、これは完全に私の主観なんですが、字面があまり好きじゃない。
なんでなんでしょうね。
「洗濯🧺」や「練り物🍥」みたいに生活の営みを連想するからか…?
魂を解き放つ
たとえば。
絡まったネックレスの結び目をつついて、ゆるめて、チェーンをまっすぐに戻したときとか。
勉強でつまずいている人に、原因を見つけて順を追って説明して「あ、わかった!」ってなったときとか。
複数人で会話をしているときに、ちょっとしたボタンの掛け違いで一触即発になりかけたところを、ささっと交通整理して、円満に解決したときとか。
「要は、何が問題だ?」っていう本質のところをガッと鷲掴んで、ふわふわとほどいていく作業がとても好き。
だし、使命感がある。
これは、私がやらねば、と思ってしまう。
出自がよくわからないのに大きくて強い感情なので、掘ったらなにか出てきそうだなーという感触がある。
(パンドラの箱だったらどうしよう。)
人の性癖を歪める
某サイトで数本、二次創作小説を投稿していて。
初めてもらったコメントで「食わず嫌いしていたジャンルでしたが、あなたの作品のおかげで好きになれました(意訳)」とあって、っしゃあ!!!とガッツポーズした。左右固定派をリバ沼に叩き落とすことを目標にせっせと書いているのでね…。「そうだ!狂え!ここまで堕ちてこい!」という魔王的発想です。
自他共に、まだ見ぬ性癖の扉を開いていきたいものですね。
毒を秘めた
これは「悪いことをひととおりやってみたい」というところから出てきたワード。
他にも不健全、不道徳、不埒とかが挙がったかな。
(なんだか、悪いことに憧れる無垢な少女のようで、今更ながら恥ずかしい。)
それって無駄だよな、後悔するなら最初からやらなくていいよな、と鬼のようにブレーキをかける、冷静で正しい自分が大好きで大嫌いです。
子供の頃に、ただの優等生のままでは仲間に入れてもらえなかった、というのもあるかもしれない。
優等生だからさ、先生に気に入られるんですよ。あからさまに。
「なにか良からぬことが起こりそうだったら、教えてね。」とスパイみたいなことを依頼されるんです。
そんな子、仲間に入れてもらえないじゃないですか。
先生の言いなりになんてならないよ、とアピールするための毒を吐くことで、「優等生だけど腹黒い、話はわかってくれる人」として居場所を作っていました。あああ。
こっちにありました、パンドラの箱。
ひとまず閉じて、不埒や毒は「官能小説家」に内包してもらおうかな。いったんね。
官能小説家
子どものころの将来の夢をコンセプトにしてしまおう|阿笠ヤコ (note.com)
この時のnoteでは「小説家」からぬるっと「官能小説家」に進化させていますが。
もはや、あきやさんがどこで仰っていたか見つからないのですが、
「やめたくてもやめられないことをコンセプト作りに生かしてしまおう(意訳)」というの、あったじゃないですか。(ありましたよね?)
たとえば、お菓子を食べるのをやめられないなら、たーくさん食べて、それをみんなに紹介する人になるのもアリですよ!というような趣旨の。
これも私、今まであまり言えなかったんですけど、頭の中が真っピンクなんですよね。
コンセプトを官能小説家にしたので、色事について熟考する免罪符を得たぞ!と魂が震えています。
抽出!
自分がなんでこの言葉たちを選んだんだろう、ってところがうっすらわかったところで、その本質っぽいところをぎゅっと凝縮します。
・洗練、凛とした →瀟洒
「エレガント」も近いのですが、こちらだと華やかさも持っているように受け取られてしまいそうなので。
削ぎの美を表していて、音と見た目がきれいな「瀟洒」にします。
口頭で人に説明するときはちょっと気取りすぎな気がするので、「凛とした」を使おうかな。
・自由、人の性癖を歪める →翻弄
他人をコントロールしたい欲が強いようなので、翻弄でしょうか。
意のままに操り、惑わしたい。
私のせいで目を白黒させて、右往左往する人間を見たい。
・魂を解き放つ →解放
これはもうそのまんま。
ほどき、ときはなつことが私の使命のようなので。
・毒を秘めた、官能小説家 →官能小説家
毒は官能小説家に吸収してもらいました。
合体!
万物を翻弄し、解放する 瀟洒な官能小説家
ということで。
冒頭に何をくっつけるか悩んだけど、もうなんとでもなれ、です。
万物。ありとあらゆるものに適用してやります。
あと、コンセプトとは違いますが、深い森の奥にそびえる神社の御祭神という設定です。(ついてきてください。この世界観に。)
気まぐれで人里に下りてきているだけなのでね。
責任感だとか義務感だとか、あまり期待しないでいただいて。
ここまで、好きなものやなりたいもの、目指したい方向性についてたっぷり考えたので、どんな言葉たちが自分のコンセプトと親和性が高いか、今ならわかるような気がする。
(これまでは、どのブランドコンセプトを見ても、「へー、素敵やん」という感じだったので。)
では、教室でおすすめされたブランドの、コンセプトページを巡る旅に出ます。
探さないでください。
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