【公開通知】「尋問」:『不可説のミトラ』第3章 深見萩緒 2024年1月6日 22:16 こんにちは、深見です。「尋問」(『不可説のミトラ』第3章)を公開しました。 尋問 - 【第3章開始!】不可説のミトラ(深見萩緒) - カクヨム 人を慈しむ女神の御使いか? それとも――人とは相容れぬミトラの王か? kakuyomu.jp 新しく公開しました尋問 - 【第3章開始!】不可説のミトラ - カクヨム https://t.co/oDMAwfpWZl ダンニールに捕らえられた零夜は、暗い尋問室に連行される。厳しい尋問に耐える零夜だったが、このままでは命が危ういのは明白だった。— 深見萩緒 (@agarose_chann) January 6, 2024 背中を突き飛ばされ、零夜は堅い石床の上に倒れ込んだ。後ろ手に拘束されているために頭をかばうこともできず、側頭部が石床に打ち付けられる。 ダンニールに拘束されたのち、零夜は錠を掛けられたまま頭布を被せられ、ほとんど引きずられるようにして連れてこられた。「さあ、洗いざらい話してもらおうか」 誰かが、零夜の髪を掴んで引っ張った。顔をゆがめながら、零夜は目の前の男を見る。見覚えのない顔だったが、服装からしてゼーゲンガルトの役人であることは容易に推測できる。男の背後で、腕組みをしたダンニールが零夜を睨んでいる。 プラド村を襲った暴風は、今は嘘のように消え失せていた。逃げ惑い隠れる必要のなくなった人々は、ようやく救護と被害状況の確認へと着手する。破壊された家々、荒れ野のようになった畑。家畜は死に、そして人間も死んだ。その惨状が明らかになればなるほど、村には悲しみと、そして怒りとが蔓延した。 誰もこれが、自然と発生した災害などと思ってはいない。誰かが、災厄を村へ呼び込んだに違いない。誰が? ――考えるまでもないことだった。「俺は、何もしてない」 歯を食いしばりながら零夜が言うと、言葉が終わる前に頬を張られる。口内が切れ、血の味が滲む。痛い、と思う前に次の一撃が飛んでくる。手を縛られているために防御をすることも出来ず、まともに受ける蹴りは脳と内臓をぐらぐらと揺らした。『不可説のミトラ』第3章「尋問」より一部抜粋初っ端から結構ハードな展開になっています。痛い表現が苦手な方には、ちょっとお勧めできないかも……。とはいえ必要な表現ですのでカットも出来ず、私も「あいててて……」と思いながら書いていました。次回は痛くない回です!あと新キャラも出る回です。よろしくお願いします。『不可説のミトラ』ってなに? という方は、こちらの記事をどうぞ。 ダウンロード copy #小説 #創作 #ファンタジー #カクヨム #ミトラ #不可説のミトラ この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート