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商店街のこと

日曜日。岐阜柳ヶ瀬で開催されている「サンデービルヂングマーケット」に行ってきました。
これまで開催されていることは知っていましたが、クリエイターさんが多いと聞いていたので、どこか「かっこいい感じ」でやられてるんだろうなぐらいにしか思っていませんでした。

なぜ、今回「サンデービルディングマーケット」に行こうと思ったのか。
大垣でもこれまで「元気ハツラツ市」が開催されていて、賑わっていたのだが、この4月から「まちなかガーデンテラス」と生まれ変わり、商店街だけのイベントでなくなったため、他の街での商店街の様子を見てみたくなったというのが理由です。

当日は薄曇りでしたが、会場はアーケードで覆われているので、天気は関係なし。
多くのクリエイターさんの店が並んでいました。
店は柳ケ瀬の商店街の既存店舗前に設置されています。
出店エリアがアリの巣上に広がっている(一周できるような形状ではない)のですが、不思議と端から端まで歩いて見てしまします。この辺は、事務局で配置を検討し、端まで歩きたくなるような雰囲気づくりをしているんだなと感じました。

ただ、「元気ハツラツ市」開催時と同様で、既存の商店街の店舗はほとんど休業。実際に買い物したが、ほとんどが今回のイベントで出店しているクリエイターさんの店で購入。お金が商店街に落ちている感じはしませんでした。

大垣では、商店街の活性化と回遊性の向上を目指し、市が商店街振興組合連同会に補助し「元気ハツラツ市」を開催してきました。
大垣駅通りを歩行者天国にするということと、外部からの様々な出店やステージ等により、多くの集客があったのですが、その成果が個店の売上増加につながっていないのも事実でした。

原因として、イベント開催時に肝心な商店街の店舗が休業する等、イベントそのものの意義が薄れていたのです。そう、お店は土日に汗をかかなくても十分生活するだけの力はあるのです。

令和4年4月からはじまった「まちなかスクエアガーデン」は、大垣駅通りを歩行者天国にせず、アーケードや歩行者道路が整備されている商店街や大垣公園、四季の広場という快適な空間を活用した新たな生活様式に適応する分散回遊型のイベント方式で実施し、クリエイター等の出店で、賑わい創出とエリアの価値や魅力を高めようとしています。

最近では、車でさえもサブスクリプション(料金を支払うことで、製品やサービスを一定期間利用することができる形式のビジネスモデル)化している中で、実店舗を構えずに、既設の快適な空間を利用したイベント等で、SNS等で広告費をかけることなく手軽に出店できるようになってきました。

「サンデービルヂングマーケット」においても、様々な分野のクリエイターが出店することで、クリエイターのSNS等を通じ、多くの客を呼び込むことができ、またその客が、SNSで発信することで、イベントが広く認知され、回を重ねるごとに集客が増えてきているようです。もちろん、運営側の店舗配置計画等事前準備も綿密に計画され、同業種が集中しない工夫があることも重要であると思います。

「サンデービルヂングマーケット」を企画している人も、「まちなかスクエアガーデン」を企画している人も、売上という目先のことでなく、もう少し先を見据え、そのエリアでどのような文化が誕生し、後世に残っていくかを見据えているような気がしました。

ここからは、現在関わっている「再開発」のお話。
再開発においても、床を個々に所有してもらうことも大事ではあるが、その床を長期にわたって活用していける手法(サブスクリプション)のような考え方もしていかないといけないのかもしれない。

お恥ずかしい話ではあるが、ようやく国交省「市街地整備2.0」の「これまで以上に市街地を「つかう」という視点が重要になる」という表現が理解できた気がしました。

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