のほほんと佇んでいるマイナーな甲虫たち
色々あったといえばあった。けれど何もないといえば何もない、というような日。帰り、渋谷からトコトコと歩いていたら東大の校舎ぶつかって、外の柵を回り込むように歩いた。よくみると、けっこう夜の昆虫採集の時に出会うような虫がいたりして、「ほぉほぉ」と呟きながらゆっくりめで歩く。iPhoneのライト機能が役に立って、暗闇の中でのほほんと佇んでいるマイナーな甲虫たちを発見する一日の終わりは想像以上に楽しかった。
わたしは小さい頃は昆虫博士になると言っていたくらい虫が好きで、大人になってからもずっと、虫探しをしている時間は他に変えられないほどワクワクする。
なんだか近頃、忘れていた心の動きみたいなものを思い出す機会がちらちらとあるように思う。
キャンプとか行きたいな、とつぶやいてみる。行動すればできることのなんと多くを、なんとなくの怠さでしていないことか。いやはや。
いつも吸っているタバコはコンビニで売っていなくって、代わりにコナンの映画でイケメンが吸っていたラッキーストライクを買ったけれど、あんましだった。
「もう21歳になってしまった。それでもまだ僕はねじ曲がっていて、全くどうしょうもないんだ」
爽快で心地良い音楽、空間に程よく溶けるボーカルの声色と、なんとなく思い出す、21歳になった頃の、ふっきれたようなきもち。折り合いをつけられるようになり始めたあの頃、でもどうしょうもなく将来のこととかわからなくって、毎日にずっと薄い影がかかっているようだったな。
明日もきっと起きられないけれど、起きなくちゃいけない。だから寝なくっちゃ、今日もお疲れでした。おやすみなさい。
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