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失敗からの復活

一度は失敗した商品やサービスが、復活してヒットする場合がある。失敗には将来の成功へとつながる数多くのヒントが眠る。(2020.3.2 日経ビジネス備忘録)

失敗から成功を生む3原則。
1.市場を変える。2.時間軸を変える。3.座組を変える

1.市場を変える
武田薬品工業が開発を中止した医薬品候補を別の用途で「復活」させる。(アーサムセラピューティクス)
もともと、武田薬品工業において、糖尿病の薬として開発されていたものが、会社の事業再編の影響で非重点領域とみなされ、開発中止となった。実験の過程で「脂肪の燃焼効果」があったため、転用を決断した。
→医薬品業界では「ドラッグリポジショニング」というらしい。
ドラッグリポジショニングとしては、バイアグラも同じ。もともとは抗狭心症薬として開発されていたが、男性への治験中に「あそこ」がそうなっている状態を確認してドラッグリポジショニングしたらしい。

顧客のターゲットを変更することによって復活した例として、「技術の転用」もある。枯れた技術でも、視点をかえるとよりよい活用方法が見えてくるかも。(しかも、開発コストは安い)

2.時間軸を変える
商品の売り出し時期が早すぎたため、失敗したケースでは、再度時期をみて売り出すことによって復活する商品もある。
パナソニックの「宅配ボックス」がそうらしい。1992年に売り出しているがほぼ全くうれなかったらしい。(正直、そりゃそうだろと思うが)
2016年には月に数千台がうれるようになった。
→これは全く時代の追い風系ですね。1992年当時はどうして、売れると思ったのだろうか。技術的にはそこまで困難なものではないと思われる。先行者利益は大きいのだろうか。
その間、事業を継続しているパナソニックがすごいと思う。どれだけ、コストかかっていたんだろうか・・・。

3.座組を変える
座組とは提携先や組織体制などのことらしい。NECは当初医療用として大学と提携して開発していたセンサー内蔵靴(リハビリ用を想定)について、実用化を断念した。
これを健康アプリ開発のFiNCTechnologiesと共同で一般健康促進用の靴の中敷きに変更し、実用化にいたった。
→開発前や開発途中の出口戦略の検討が重要。出口はいろいろあってもよい。

新たな座組の提供を手がける会社もあるらしい(quantum)

時代、外部環境、視点が変われば、テクノロジーは本来の想定と違う分野に応用できる可能性がある

失敗作のヒットとして「コカコーラ」「ポストイット」は有名。カニカマ、ナイロンもらしい。カニカマはもともと鯨の代用品として開発していたらしいが、かまぼこ加えたらうまくなったし、形も蟹みたいだからカニカマとして売り出した。
ナイロンは失敗した試作品をガラスの棒の先端にくっつけて引っ張ったら糸をひいた。引いた糸から人工繊維をつくったらしい。
結構、みんなテキトーだね。キーワードは、「前向き」。

失敗を許容する風土

失敗を許容し続ける風土が必要。
新しいことをやれば、9割以上は失敗する。失敗の経済的コスト、心理的ストレスをさげ、新しいことをどんどんやる仕組みを作らないといけない。

失敗して「分析」して再挑戦したら120点をあげるくらいの組織がいい。

未知との遭遇でする失敗は良い失敗。挑み、失敗を繰り返しながら成功を目指す組織だけが変化の激しい時代を生き抜くことができる

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