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参加ミュージシャンで辿る名盤リレー#1 ビリー・スペースマン・パターソン


1989年リリース

いまや映画俳優としての彼しか知らない人の方が多いかもしれない。
ハイスピードなラッピンが群を抜いていたL.L.COOL J が、21歳の時にリリースしたアルバムの4曲目に注目。
単にワウを効かせただけとも言えない、繰り返される不思議なテイストの2小節のリフが作り出す世界に引き込まれる。

同じく1989年リリース

さて、同じ1989年、ジャズの巨匠、マイルスのアルバムの7曲目。
こちらでは何かを擦って出したようなパーカッシブなサウンドが、不思議なお祭り感を醸して盛り上げている。
おそらくカッティング+ワウで表現しているギタリストは、ヒップホップ界のスーパースターのアルバムにも出ていた人だった。


こちらは1990年

先ほどのマイルスのアルバムを制作したマーカス・ミラーが、クールJの故郷と同じニューヨークのクイーンズを舞台に、つるんでいるミュージシャン仲間で作り上げた一枚。
当時の流行であるニュー・ジャック・スウィングを、手練れの面々が取り上げるとこうなる!
…という仕上がり。#2、#6、#7に彩を添えるカッティングも、スペースマンによるもの。
#2では特に、ディストーションを効かせた短いコード弾き一発もカマしていて、これがまた何とも独特なサウンド。

…というわけで、英語で検索してもなかなか情報が出てこない彼のサウンドに魅了された私…恐らく巨匠たちも…は、こうして記事を書くに至ったわけです。

アメリカの音楽メディア、ピッチフォークが取り上げた彼の記事を最後に貼っておきます。
Who the Hell Is Spaceman? A Cosmic Convo with Frank Ocean’s Mystery Guitarist | Pitchfork

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