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TikTokとZ世代が変えるファッション

 最近よく耳にし、かつ気になっていた単語がある。それが「TikTok」と「Z世代」だ。今や若者たちに絶大な人気となり、月間アクティブユーザー数が世界中で5億人(2018年7月時点)を突破したアプリと、ミレニアル世代の次を担うデジタルネイティブの新世代。その二つが私は気になっていた。

 ファッションは時代の潮流が服という形になったもの。そして、ファッションの新しいトレンドを作り出すのは若者。そういうファッションが持つデザインの特性上、時代の新しい潮流を知りたくなるというのは自然な考えだった。そんな折、ある二つのウェブ記事を読んだ。

 一つ目はこちらの記事。Z世代に関するレポートだ。

 Z世代とは、現在16歳から24歳となる年齢層であり、高速インターネット、スマートフォン、様々なゲーム機器、SNSなどが当たり前のように存在して、それを体験してきた生粋のデジタルネイティブ世代のこと。

 詳しい内容は記事を読んでもらいたいが、レポートによって浮かび上がったZ世代の特徴の中で、ファッションデザイン視点で私が目を惹いた特徴が以下の二つになる。

・完璧を求めない世代
・アピールしたいのは「自分独自のスタイル」

 レポートによれば、Z世代は現実的な視点を持っている。かつての時代、若者たちなら誰もが憧れて手に入れたいと思っていた生活、しかし、Z世代にとってテレビの向こうに存在する完璧に幸福な生活はリアリティに欠けて魅力的ではない。むしろ彼らが興味を惹くのは、世界をリアルに映し出したもの。

 Z世代は周りと同じように見られることを嫌い、自分独自のスタイルを最も大切にする。Z世代が求めているのは個性的な商品。ゆえに、それは個性の尊重という価値観にもつながる。

 そして、上記のZ世代のレポートと前後して読んだのが、こちらのTikTokに関する記事だった。

 こちらも詳しい内容は記事を読んでもらいたい。私がこの記事を読んで感じたのは、ミレニアル世代よりも若い世代=Z世代の中で価値観が変わってきたということだった。

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