エディよ、新しいデザインを見せてくれ
とうとうエディ・スリマンによる新生セリーヌのデビューコレクション2019SSが発表された。そのデザインは多くの人々が思った通りの、これまでのエディスタイル=ロックでエッジでスキニーを継続したもので、既視感が満載のコレクションであった。
エディへの批判の一つに、「変わらないスタイル」への批判がある。服を着ることは時代を着ること。時代の価値観を投影させたデザイン、そのライブ感がファッションの魅力だが、エディは一向にスタイルを変えない。時代の価値観が変わろうが、トレンドが変わろうが、エディには関係ない。
しかし、いくら私が変わらないことをいくら嘆こうが、エディのデザインに熱狂し買う人々がいる。それはサンローランでエディが出した数字が証明している。
ご存知の通り、エディはサンローランという伝統あるブランドをまるで自身のシグネチャーブランドのごとく、エディカラーに染め上げたことで業界から批判が噴出する。しかし、そんな業界の批判とは裏腹に、エディの就任期間、サンローランのビジネスは4年間で約3倍にまで伸び、2016年には12億ユーロに達した。
エディマーケットの威力を、まざまざと見せつけた結果になる。
先ほど私は、エディのスタイルを「変わらない」と述べたが、セリーヌでエディのデザインに変化が出るのではないかと、私は事前に予想していた。その予想は以前アップした下記の2タイトルで述べた。
予想したデザインの変化は、簡潔に言うと以下になる。
1. シルエットにルーズさが出る
2. ボヘミアンが強くなる
3. ダサさを取り入れる
今回のLOGICAZINEでは、まずこの予想がどうなったのか、エディのセリーヌデビューコレクションと比較し、その結果を述べていき、終盤では現在のエディのデザインについて、私が思うところをありのままに書きたいと思う。賛否両論あるエディのデザインだが、今思うことを正直に述べたい。
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