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単一能力の有用性

懐かしの電子辞書とiPhoneをみながら思った話。

高校時代、電子辞書は私の相棒で、バトントワリング部の遠征にまで持っていき、皆んなに盛大に突っ込まれていた。定番の広辞苑、英和・和英・英英辞典から数学の公式や生物/化学/物理辞典。人口29人の小さな田舎町に育った私にとって、付属知識も調べられて、なんでも教えてくれる電子辞書は魔法の箱だったのだ。

ところが魔法の箱は短命で,大学になり基本的な役割はスマホに持って行かれてしまった。1つでなんでもできる。商店街の小さなお店が、デパートに負けるそんな感じで。

一念発起し、英語を学びなおそうと決めたお盆明け。
ふと懐かしい電子辞書の存在を思い出し、復活させてみた。

別にわざわざ電池を買って、電子辞書を復活させなくてもiPhoneでコトは足りる。ただ、携帯が近くにあるとつい気が散ってしまったり、連絡を返したくなったりする。そんな自分の未熟さを見越しての、魔法の箱の復活だった。最初は。

しかしいざ使ってみると、気が散る対策以上のメリットに気づいてしまった。
一見マイナスなのだが、webだとなんとなくスペリングで検索できたのが、正式なスペリングでないと引っ掛けてくれない。逆に言えば曖昧な記憶に気づくことができる。webだと1ワード=1単語になることろを、対象スペルを打ってる途中で、前後の言葉もみれたりする。余分な装飾、広告がない分、調べたいものに集中もできる。
もちろん、webが得意とする様な一括検索もできるし、音声や例文も対応可能。
むしろ電子辞書のアルファベット一括検索で、複数の英和辞書と英英辞書、類義語辞典を比較する方が、シンプルで使いやすいとさえ思った。

ついつい総合的な便利さで物事を選びがちだが、ちょっとした不便さや単一目的に特化したもの有用性にもっと目を向けてもいいのではないだろうか。
最新の技術とかに目が行きがちだが、目的が明確な際は、シンプルな方がより上手くいくそんな気がしている。



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