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システムの価値を可視化しよう。 ~プランB~

こんにちは。のぐちです。

アミューズメント系ユーザー企業で社内SEやっています。

主に各部門や店舗で起きている業務上の課題を可視化し、システム化企画→委託開発(or パッケージ製品導入)にて解決するといった仕事をしています。

最近は、予算が下りないような小さな課題に対して、既存システム活用やフリーツールを使って解決する!といった試みを始めました。
※ここまで定型文。

前回の記事で、「自社開発システムの業務改善効果をKPI視点で考えてみよう!」的なことをやってみたのですが、開発検討したシステムが結構複雑なものになってしまったので、Bプランとして検討してみた案です。


企画:システム障害の情報を通知する

主な目的は、トラブル発生時の店スタッフの拘束時間短縮と、ヘルプデスクのサポート対応時間の短縮です。

ヘルプデスクが受ける問い合わせの大半は、なんらかのシステム障害が発生していて、同じ障害に対する問い合わせだったりします。

この手の問い合わせは週平均50件ほどあります。
現在は、1件当たりの問い合わせ対応に約30秒かかっており、システム障害発生時に一気に問い合わせが増加するので、ヘルプデスクの稼働が高騰します。 
尚、別途、障害情報を掲載する掲示板はあるのですが、バックヤードでしか見れないので、リアルタイム性が無かったりします。

今回は、この作業を改善するとどのくらいの効果が望めるか試算してみます。

現状分析

1週間あたりの依頼数:50件
情報調査にかかる平均時間:30秒
対応1件にかかる時間 :30秒 (店側の対応は変わらない想定。)

効果予測

この作業が完全になくなると仮定すると、
50(件)×30(秒)×52(週) = 78,000 秒/年 ≒ 22時間/年
≒ 3人日/年
の削減効果が期待できます。

KPI設定

この3人日がこのシステムの KPI になります。
ヘルプデスクにかかっている工数の内、年間で3人日の工数削減効果を目標にするということです。

副次効果

これらは、具体的に数値化はできませんが、効果がありそうな付帯効果です。
・ 店スタッフが迅速に必要な情報を得られる。空振りの削減。
・ ヘルプデスクの対応可能問い合わせ数増加による機会損失の低減。


計画:LINE Works×Integromat×LINE Works

改善案

システム障害時に店舗で利用しているパソコンおよびスマホに導入されている、 LINE Worksにシステム障害情報をプッシュ通知する機能を作ります。
尚、発信元も LINE Works を想定しています。使いやすいので。
また、付帯機能として、本部スタッフが利用している Gmail にも通知を送ります。 

機能概要

障害情報 Push 通知機能
LINE Works API で、障害情報を入力するためのインターフェースを作る。
Integromat を用いて、LINE Works API からの障害情報の入力をトリガとして受け取る。
・ 受け取った障害情報を、LINE Works API 経由で店舗の LINE Works にプッシュ通知する。
・ 受け取った障害情報を、Gmail 経由で本部スタッフに送信する。

システム構成図

システム構成図

開発期間

約16日間
(元のプランの実装から、マスタデータ更新分を除外した期間想定。)

KPI指標の評価

現状の予測ですと、開発に約2週間ちょっとかかる想定ですので、大赤字です。5年計画で考えても赤字という微妙実装。

ただ、もともとのプランA の機能が完成できれば、サブ機能として実装できそうなので、全体的な改善策の一手としては良いかもしれません。
(それでも、この機能分のKPIが達成できるかは微妙である。)

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