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【2023】#Favorites

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aeuが読んだなかでお気に入りの記事。 面白いな、胸に響くな、好きだなと思った記事。 基準は、まったくない。 このマガジンに入っていないけど大好きな記事もたくさんある。ここに居る…
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#創作

短歌で傷つけてしまったあの日の父へ。

父から携帯に電話がかかってきた。 絵本をこの間送った時のありがとうの 電話だった。 20分以上彼と話しながら今回は、父は 傷ついていないのだな、 よかったなって正直思った。 ずっと昔に短歌集が出た時、父と娘は ほとんど交戦状態で。 父に歌集がみつかってしまって、和歌山の 田舎の書店で買ってくれたのだけど。 わたしの書いた短歌にショックを受けて 彼が悲しんでいるのがすごくわかった。 手紙をもらった。 短歌の中の主人公はわたしではなく 架空の人間だと思って欲しかった

目を閉じれば見えるもの

綻びは繕えばいい。世界は縫い目だらけだ。 ↓アポロンの20字小説の続きを勝手に書きました┏○)) ペコリ コラボするのも面白そうなんだよね( *´艸`)フフ #小牧幸助文学賞

【短編小説】平和とは#シロクマ文芸部

(読了目安6分/約5,000字+α)  平和とは何なのだろう。二か月前まであったものが平和、だったのだろうか。でももしも平和が安らぎなら、今の状態が平和なのかもしれない。いや、とにかく今はそんなことよりも。  朝起きたら、隣に知らない男性が寝ていた。理由は想像もつかない。けどまあ、私の飲み過ぎが原因なのだろう。  二十歳くらいのジャニーズみたいな整った顔。ドレープカーテン越しの微かな陽ざしの中、頬は発光しているように白い。思わず見とれていると、長いまつ毛が揺れ、目が開い

ネオンテトラのかのじょ

「細谷くんは長い髪の毛が好きなんだって。本当かな....」 彼女は机上に座って、楽譜を見つめながら独り言のようにつぶやく。 「ね、せんせ。先生はお正月はおもち食べたの?私は自分で焼いて礒部焼きで食べたよ。親が雑煮が好きじゃないから。でもおもちはなんだっておいしいね。」 僕が放課後、音楽室で仕事をしていると、半年前くらいから佐伯さんはいつの間にかよく顔を出すようになった。 「わ!」 背中を指でつつかれて僕は驚く。 あたりを見渡すが誰もいない。 机の陰からばっと彼女

”すまいるスパイス”で朗読していただきました【『朝顔サン』/ピリカ文庫】

 本日(2023/07/29)の「すまいるスパイス」で、私の『朝顔サン』を朗読していただきました!  パーソナリティーは「いまえだななこ」さんと「こーた」さん。  お題が「朝顔」の時、雨唄アユウさんと一緒に、ピリカ文庫に参加させていただきました。今回の「すまスパ」では、雨唄アユウさんと私の「朝顔」をテーマにした短編小説を、それぞれいまえださんとこーたさんに朗読してもらうことになったのです。  雨唄アユウさんの小説はこちら。 『お母さんが朝顔になった日』  いまえだなな

こんな時代もあったよねと、プロフィール更新いたします。

noteに来て3年になるのに、ぐずぐずとプロフィールを 書くことにしり込みしてたりしてました。 どなたかのプロフィールは書かせて頂くのは好きなのに。 じぶんのはちょっと遠い目になってしまう。 noteの中でこんな時代もあったよねみたいな、中島みゆき してみるのもいいのかなと。 今日はプロフィール的なものを書いてみたいです。 プロフィールであり。 今までこんななんかどこの馬の骨かわからんものを みつけてくださってありがとうございますの 御恩を感じた方へのお手紙のような感

朝顔サン

 ずらりと並んだ植木鉢に、如雨露で水をかけた。使いこんだ青いプラスチックの如雨露の腹に油性ペンで大きく書かれた園芸クラブという文字は消えかけている。日に焼けて薄い水色になり、ふちも少し欠けていたが、クラブ活動が始まる4年生から卒業するまで新品は買ってもらえなかった。  生き物係の選出には我も我もと手を上げジャンケンまでしたのに、みんな器用に水やりを回避して遊びに行く。それを尻目に、園芸クラブは怠ることなく毎日水をかけに通った。  どの学年も水やりは気の進まない仕事だ。強い日

わたしのなつ色~みん俳タイムカプセル~

🐌 しろくまきりんさんの企画に参加します🎵 6月17日まで受付中なので、まだまだまだまだ間に合います👍 抽象的なへたっぴ短歌なのだけど、 思い切って出します(o*。_。)oペコッ 高1の頃、 友達はバイトに恋に一生懸命で、 キラキラした日々を送っていました。 当時からのんびりだった私は キラキラした夏に憧れながらも 誰かを好きになる勇気を持てなくて、 かくれんぼしてたい位恥ずかしがり屋で ひたすら恋バナの聞き役でした( *´艸`) だけど、 そんな夏も懐かしくて愛し

あたらしい父に会っている気がする。

父と1年ぶりに会った。 父が趣味ではじめたことに お祝いすることがあったので 上京してきていた。 父と呑んだ。 父に母のことをすこし打ち明けた。 母は父にとって元の妻になる。 わたしは子供だから元子供では ないのだな。 近所のお寿司屋さんだった。 思えばここのお店は母とはいかない。 父が上京してきたときだけに行く 店になっている。 去年ちらしずしを頼んだんだってね と、覚えていたのでびっくりした。 にぎりにしとけばよかった、失敗 したって思った