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使わなくなったフライパン
HAPPYマインド・ダイアリー P. 21
フライパンの寿命は、思ったほど長くない。
「〇年耐久!」という太文字がパッケージにあると、本当かよと怪しく思うし、若干イラッとさえする。
少なくとも、私がいままで使ってきたフライパンは、そんなに長持ちはしなかった。
考えてみれば、フライパンの寿命は使う人間によって尺度が違う。
私にとって、油を多めに使っても食材が焦げつくようになったフライパンは、もう最後の時が近い。
洗っても焦げた色がなかなか取れなくなったら、もう使わない。
使わないけど、念のためのスペアとして取っておく。
新入りが来るまでね。
この「新入りが来るまで」がトリックワードだ。
実際のところ、古いフライパンが棚の中で眠っているかぎり、新入りがやってくる確率は低い。
買おうかなと思うたび、「でもあのフライパンも完全に使えなくなったわけじゃないしな」と二の足を踏む。
いやいやいや、完全に使ってないじゃん。という本音が勝つことは、ほとんどない。
だから今日、決着をつけた。
使わなくなったフライパンよ、さようなら。棚からいなくなって急に寂しくなったけど、これでようやく新入りを迎えることができそうよ。
ずっと居座ってたフライパンだったせいか、ものすごくスッキリだ。
断捨離にハマる人の気持ちを、ちょっとだけ味わった気がする。
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