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定量化された設備の安全性

こんにちは。
近々、生産設備の安全に関するテストがあるので、学んだことを記載しておきたいと思います。
直前の確認用に記載します。

もらったテキストはキーエンスのHPを参考にしていると思われますが、本家のほうが分かりやすいのでこちらを参考にしました。

基本的には、ここに書いてある内容に自分向けに記載していきます。

重要項目

頭に入れておいたほうが良さそうな項目一覧です。
(読み返す必要ないものは記載なし)

  • ISO/IECガイド51

  • 3ステップメソッド

    • 本質安全設計方策

    • 安全防護、および、付加保護方策:ライトカーテン、等

    • 使用上の情報:取説、リスクの表示、マーキング、信号、等

  • A/B/C規格:ISO/IECガイド51で定められた規格の階層による分類

  • 危険側故障:安全機能が制限されたり喪失したりする故障

  • パフォーマンスレベル(PL):システムの安全の具合

    • カテゴリ:安全関連制御システムの構成で決まる

    • MTTFd:平均危険側故障間隔

    • DCavg:平均自己診断率、センサー等で検出できる危険側故障を全ての危険側故障で割った値

    • CCF:1つの要因に起因した複数の故障、CCFへの対応策に応じて点数をつけ、カテゴリ2,3,4は65点以上が求められる

    • PFHd:単位時間当たりの危険側故障発生確率

  • 要求パフォーマンスレベル(PLr):システムに求められるPL

  • 安全距離:安全を確保するための危険源から検知センサー(ライトカーテン等)までの距離

    • 接近速度

    • 応答時間

    • 侵入距離

要求パフォーマンスレベルの決定

S:障害のひどさ→F:危険源への暴露の頻度or時間→P:危険回避または危害の制限の可能性、の順にリスクグラフと呼ばれるツリー図を使って決めていきます。

S,F,Pはリスクアセスメントの中で決まる指標です。

PLrはa,b,c,d,eに分類され、eがリスクが最も大きいおようです。

パフォーマンスレベルの計算

PLを導出するための公式などを記載します。

1つの制御システムに複数のPLは安全機能(非常停止ボタン、ライトカーテン等)を持つ場合は、安全機能ごとにPLを評価します。

PLは、カテゴリ、MTTFd、DCavg、CCFを用いてISO13849-1付属書K表K.1から求められるPFHdによって、a~eで評価されます。

カテゴリ、DCavg、CCFは上記項目一覧の方法で評価します。

各部品のMTTFdiの算出

$$
MTTF_{di}[年]=\frac{B_{10d}[回]}{0.1*n_{op}[回/年]}
\\
$$

$$
n_{op}[回/年]=\frac{1年の時間[s]}{1サイクルの平均時間間隔[s]}
$$

  • $${B_{10d}}$$ 10%の部品が危険側故障を起こすまでの平均回数
    ※部品メーカが用意しているデータmもしくは、ISO13849-1:2006の付属書に記載されているデータを使用します。

  • $${n_{op}}$$ 年間の平均操作回数

各チャネルのMTTFdc

$$
MTTF_{dc}=\frac{1}{\sum_{i=1}^{n}\frac{1}{MTTF_{di}}}\\
$$

サブシステム全体(2チャネルの場合)のMTTFd

$$
MTTF_{dc}=\frac{2}{3}[
  MTTF_{dc1}+MTTF_{dc2}-\frac{1}{
    \frac{1}{MTTF_{dc1}}+\frac{1}{MTTF_{dc2}}}]
$$

安全距離の算出

安全距離の算出は以下の式で算出されます。

$$
安全距離S=人体の接近速度K×応答速度T+侵入距離C\\
$$

$$
応答距離T=機械の最大停止時間+センサーの応答時間
$$

上記の侵入距離Cの項はセンサの検知能力による追加の距離が発生します。

ライトカーテンの安全距離の算出

センサの種類や接近の方向によって侵入距離Cは変化します。

dを最小検出体とした場合、垂直方向からの侵入を想定した侵入距離Cは、

$$
C=8×(d-14) \quad d≦40
$$

$$
C=850 \quad 40<d≦70
$$

水平方向からの侵入を想定した侵入距離Cは、

$$
C=1200-0.4*H \quad C≧850
$$

$$
15*(d-50)≦H≦1000 \quad H≧0
$$

ライトカーテンを乗り越えることを想定した場合は、侵入距離Cの代わりにCROという値を用います。
CROは危険区域の高さの上端aとライトカーテンの検出領域上端の高さbから表を使って決めます。

レーザースキャナの安全距離の算出

レーザースキャナの場合は、侵入距離Cの後に保護領域の追加距離を加えます。

$$
S=K×T+C+A
$$

Aに関しては、下図を参照。出店元は、上記キーエンスHPです。

レーザースキャナの安全距離

保護領域P1~3の設定は以下です。

$$
P1=S-B\\
P2=S+W1\\
P3=S+W2\\
$$

感想

今回はキーエンスのHPを使って、設備安全の勉強をしました。
安全の対策のために策をつけるときって、素人がやると何となくというか、こうしたら安全だろう、という定性的な決定方法が多い気がします。

定量的にやろうとしても、ここまでの内容を構築していくことは難しいと思います。

こういう企画がって、PL等を使って定量的に評価する方法があるということを知れたことは良かったと思います。

実際使えるかどうかでいうと経験を積んでいかないといけないと思いますが、とりあえずは、テストを何とか乗り越えたいと思います。

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