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ニュージャージーのTONEWOOD BREWINGのホップどっさりIPAを2本 1000BeerChallenge(269-270/1000)

■TONEWOOD BREWING

2015年に創業したニュージャージー州の醸造所とのことです。ニュージャージーって言ってもニューヨークの近くなんでしょう? って思いきや、遠かった。むしろ川を渡ればフィラデルフィアっていう場所にあります。
特徴は良い原料を贅沢に使って最高水準のビールをつくっている、とのこと。良い原料を贅沢に使って不味かったら潰れるわ、なんて思わないでもありませんが、それは意地悪というものでしょうか。売れそうな価格に抑えるために品質もある程度調整して、などということがなく、思い通りにつくっていると受け取れば良いんでしょう。


■[beer269] Head Space IPA

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80年代の宇宙関連っぽいデザイン。レトロ感を狙ってるのかな。


■ビール情報

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名称:Head Space IPA
メーカー:TONEWOOD BREWING
産地:ニュージャージー
タイプ:Hazy IPA
アルコール度数:6.8%
価格:1000円くらい(500ml)
入手場所:出口屋


■味わいメモ

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外観:琥珀色。
アロマ:フローラル感。ホップの苦味。麦の甘さ。熟成香。
味わい:熟成香。フローラル感。ホップの苦味。麦の甘さ。バターのような甘さ。
ボディ:フルボディ。

色はわりと普通です。Hazy IPAと書いてありますが、セッションIPAに近いのかも。
香りはホップ感が非常に豊かで賑やか。さすがホップを贅沢に使ったというだけあります。苦い香りも少しあり。麦の甘さと熟成香っぽい雰囲気がほのかにあります。
口当たりは意外と甘みが目立って、熟成香や麦っぽさが感じられます。でもホップ感が一気に、ぶわっと、勢いよく出てきます。これだこれだっていう感じ。ボディも色のわりにこってりしている印象で、カラメルまでは行かないけれどバターのようなコクのある甘み。でもしつこくはなく、喉越しは綺麗に流れます。後味でまたホップ感と、こってり目の甘さ。
とても強いホップ感と、やや強めの甘さの戦い。ずっしりきます。でも甘すぎないから好きな感じになっていました。


好き度:★★★★★


■[beer270] RIFT

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この缶もちょっとよくわからないデザインです。そういう醸造所なのかな。


■New England IPAとHazy IPAとは

このRIFTは、ニューイングランドIPAとのこと。
では、ニューイングランドIPAってなんぞやと調べてみると、どうやらアメリカ東海岸の北端、ニューイングランド地方を中心につくられはじめたスタイルを指すようです。と書くと長い歴史があるように思えますが、実は盛んにつくられるようになったのはここ数年、遡っても2010年くらいのようです。
アメリカのクラフトビールは、ポートランドやカリフォルニア方面の西海岸を中心に盛り上がりました。それに対抗する形で、東海岸でも独自色のあるクラフトビールがつくられ始めたのでしょう。
ニューイングランドIPAの特徴は、大量のホップをこれでもかと入れることみたいです。それも、昔ながらの煮出して使う方法ではなく、発酵中にさらにホップを投入していくドライホッピングと呼ばれるやりかたをとります。煮出すと苦味が強くなりますが、ドライホッピングでは主に香りが活かされる仕上がりになるそうで、言われてみれば香りが賑やかです。
もう一つの特徴が、その濁り。濁りがなくてもニューイングランドIPAとされるのですが、濁っていても良い。ただし、その濁りはホップに由来するものであること。というルールのようです。ホワイトエールやセゾンのように、酵母などに由来して濁っているわけではない。確かにニューイングランドIPAって濁ってたり澄んでたりどういうことだって思っていました。納得。
ちなみに、ヘイジーIPAもニューイングランドIPAの一種に含まれるとのこと。さっきのHead Space IPAもヘイジーです。ヘイジーはその色からつけられた呼び方(くすんでいる、という意味)とのことですが、Head Space IPAは澄んでなかったかなあ。やっぱり名前って曖昧なんでしょうか。
それに、ニュージャージー州がニューイングランド地方に含まれるかっていうと、どうなんだろう、違う気がする。


■ビール情報

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名称:RIFT
メーカー:TONEWOOD BREWING
産地:ニュージャージー
タイプ:IPA
アルコール度数:7%
価格:1000円くらい(500ml)
入手場所:出口屋


■味わいメモ

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外観:濁った明るい麦わら色。
アロマ:フローラル感。柑橘感。ホップの苦味。酵母っぽさ。
味わい:柑橘感。フローラル感。ホップの苦味。酵母っぽさ。麦の甘さ。
ボディ:フルボディ。

セゾンのような濁った黄色に近い色をしています。
香りはホップの華やかさがとても強くて、柑橘感もあり、苦味も感じられます。そして酵母っぽさと言うか、少しヨーグルト風の雰囲気で柔らかくなっている印象もあります。この濁りとかヨーグルトっぽさとかがまた、セゾンと見分けにくくしていますよね。
味わいは全体的に強いっていう印象。柑橘感ある酸味と、ホップの強い華やかさと苦味がどすっと口に入ってきます。そしてボディは少しとろっとしている印象で、喉越しで麦っぽさも感じられるような。後味はまたホップが華やかに。
ずっしり飲みごたえ派には良いビールかも。個人的にはトロっとしているよりも爽やかにホップ感にぎやかの方が好きかな、とは思いますが。

好き度:★★★★



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ビール代になります。