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アドウェイズの事業とデザインの関係を解剖 ・ 第一回: 広告事業部門とクリエイティブチーム

アドウェイズの事業とデザインの関係を解剖シリーズでは、
アドウェイズの主要な事業部門をクリエイティブチームとの現在・未来の取り組みと合わせて、各事業部門の責任者をゲストに迎えた対談・鼎談形式でご紹介したいと思います。

第一回は、売上人員ともに、アドウェイズの中核を担う広告事業部門をフィーチャーします。

アドウェイズ の広告事業部門には、自社プロダクト事業と広告代理事業の2つの事業があります。

自社プロダクト事業は、主にアドウェイズの3サービス(JANet、Smart-C、AppDriver)を運用しています。これらのアフィリエイトサービスはメディアコンテンツと広告が一体となった独自性のあるネットワークとなっています。
クライアントのサービス認知からユーザー理解、また媒体のコンテンツマネジメントまで広告主とメディアを一気通貫で運用管理し、ユーザーに有益な情報・広告を届ける事を使命とした上でクライアント、メディア双方の事業成長に携わっております。

もう1つの広告代理事業は、様々な業種のクライアントのデジタルマーケティングにおける課題と向き合い、解決に導く事業です。認知・好意醸成等のアッパーファネルから、アプリDL・会員獲得等のミドルファネル、アクティベーションや収益化・CRMに至るロワーファネルまで、フルファネルにおいての課題抽出と解決ができ、クライアントの事業成長に貢献しています。

今回は、広告事業部門のうち、広告代理事業に絞って対談していただきました。

中山 祐太(なかやま ゆうた)
2010年 アドウェイズ 新卒入社。
PC向けアフィリエイトサービス「JANet」を担当。
2013年10月にアプリ・web営業部門を新たに立ち上げ、責任者に就任。
2017年4月に国内広告事業部の本部長に就任。
2018年4月より執行役員 国内広告事業担当に就任。
2021年1月より上席執行役員に就任。引き続き、国内広告事業を担当。
瀬川 和明(せがわ かずあき)
2014年 アドウェイズ 中途入社。
クリエイティブチーム所属。広告領域のマネジメントに従事。



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アドウェイズの広告事業部門 ・ 広告代理事業
における現在の状況

アプリ広告・広告代理事業の市場TOP3

瀬川:
広告代理事業の現在の状況をお話いただけますか?

中山:広告代理事業では、選択と集中という方針のもと、アプリを対象とする広告(以下アプリ広告)に注力しています。

まず、アプリ広告市場と競争環境についてお話しすると、市場規模は推計で約3,000億円程となります。

2012年からアプリに参入する企業が増え、これまで約10年もの間でゲーム、漫画、フリマ、ニュースなど様々なジャンルでプレイヤーが確立されてきました。
現在では各ジャンルで3〜5アプリ(ゲーム/漫画は例外)がユーザーを取り合っている状況で淘汰されてきております。

そんな中、アプリを取り扱う広告代理店も6社程の企業・連合が占めているような状態です。ですので、アプリマーケティングを担える企業は、ほぼ数社に決まってきていると言えます。

アドウェイズは、この市場ポジションでいうと、2位、3位を行ったり来たりしている中で、いかに大型アカウントを受注し、サービス品質(広告効果)を高められるかが、シェア拡大の重要なポイントだと言えます。

何よりも重要視される広告効果についていうと、各社、効果を高める動きに力を入れてはいるものの、圧倒的な差は全くない状況です。

アドウェイズにおいても、以前から変わらずクリエイティブを強みとしつつ、得意ジャンルでしっかりと実績を上げていますが、広告効果を高めることに対する解決策においては、他社と同様に、優位性のあるものが作れていないので、今後の一番の課題だと考えています。

瀬川:
アドウェイズが良いポジションに付けている要因はどこだと思いますか?

中山:まず、アドウェイズは、アプリ広告市場に早い段階で参入したことで今では数千万ユーザーが使うようなアプリのマーケティングで実績を出し、アドウェイズ=アプリ広告に強い会社だとご認識して頂けていることだと思います。

また、効果測定ツールのParty trackやAppDriverでシェアを拡大でき、アドウェイズの知名度を更に引き上げる要因の一つになったと思っています。

その後、ゲームと漫画を中心に拡大させてきましたが、2018年3月に大きな決断を致しました。それが既存クライアント依存からの脱却でした。
2018年3月までは既存クライアントの予算が下がると、下がった分の対策が打てず広告代理事業の業績も落とすような状況が続いていましたが、2019年4月に新規アカウント開拓を目的とした組織を立ち上げ、新規営業に注力し始めてからは積み上げの事業運営ができるようになりました。
今では広告代理事業が掲げている「アプリ市場No1」も実現性が高まってきました。

新規コンペの勝率が非常に高く、多くの企業様から選ばれている要因の一つにクリエイティブが挙げられます。クリエイティブを高く評価していただいており、アドウェイズ=クリエイティブが強いというブランディングも出来上がってきました。

そういった流れで、アプリ専業の企業様からマストでご相談いただけるようになりましたね。

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02
広告代理事業が現在挑戦しようとしていること

獲得効果を意識したブランディング広告への参入

瀬川:
次に、エージェンシー事業が挑戦しようとしていることをお話いただけますか?

中山:
これまでの飛躍を支えてきた「獲得」と「リテンション」は今後も重要な成長ドライバーであることは変わりないのですが、「アプリ市場No1」を本気で目指すとなると、この2つだけでは現状のポジションから抜け出すことは出来ません。

みなさんが日々頭を抱え向き合っている"広告効果"ですが、単純に顕在層へのアプローチしか行えていないケースが多いのではないでしょうか。
リリース当初はコアユーザーの獲得で安価に抑え、予算消化が進んだとしても、月日が経つにつれ、獲得単価の高騰や予算未達、KPIは合っているのにこれ以上増やすことは難しいといった課題を感じているかと思います。

これまでは新たな訴求軸でクリエイティブを制作し、違うターゲットに、果敢に挑戦してきたかと思いますが、効果不良で即止めなど、うまく効果を合わせられないことが多いです。
ほとんどの場合、興味がないユーザーに対してアプローチすることになるので、「獲得」や「リテンション」だけで戦うには無理があり、良い効果を出すことは至難の業です。

その為、私たちは「獲得」や「リテンション」だけでなく、上流ファネルの「認知」や「興味関心」といった潜在顧客を増やすためのブランディング広告も手掛けることで、結果的に顕在顧客も増えるというような好循環を作っていきたいと考えています。

最終目的はサービスの収益ポイントとなる獲得効果に変わりはないのですが、今までは顕在層だけをターゲットにコストを抑えることに注力した小手先の対応による悪循環が生まれてしまっていました。

今後は、「認知」や「興味関心」を持たせる動きにより力を入れることで、最終的にサービス・アプリの収益に繋げられるようにする必要があると思っています。

また、実際にクライアントからのニーズとしても、とても高まっています。
私たちが今後事業を続ける上でも、「獲得」や「継続利用」だけでは介在価値は低くなるとみていて、そういった面からも、「認知」や「興味関心」といった上流ファネルにも力を入れて行きたいと思っています。

局所だけで考えるのではなく、しっかりと戦略ストーリーを描く必要があると思っています。

つまり、獲得に効く認知向上をはかることにより、顕在層の拡大、獲得数の最大化を目指す、拡大最適化を考えています。

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ですので、これは、獲得や獲得効果のことを追求した上での取り組みなんです。ただ認知が求められてるからではなく、私たちは広告効果において獲得効果を軸に、クライアントへサービス提供することを大切にしています。

これが踏み出すきっかけですね。

瀬川:
潜在層、準顕在層まで広げることは、獲得と認知を切り離して考えてるわけでは全くなくて、あくまでも、獲得を増やすため、獲得効果をあげるために認知へのアプローチが必要不可欠だったということですね。


03
広告代理事業がクリエイティブチームに
求めること、期待していること

高度なノウハウを体系的に再現し継続的にバリューを出せる組織に

瀬川:
広告代理事業のこれからの方針に対して、クリエイティブはとても大事なキーワードになってくると思うのですが、求めることや期待していることをお話いただけますか?

中山:
制作だけでなく、運用にも同じことが言えるのですが、現状どうしてもノウハウが属人化してますよね。継続的なバリューを出せるようにするためにも、高度なノウハウを属人化するのではなく、体系的に再現できるようになる必要があると考えています。

なので、求めることとしては、高度なノウハウを体系的に再現できるよう組織力の向上効果を出せるクリエイティブソリューションの創出によって、「勝てるクリエイティブ」を連続して生み出せる、継続的にバリューを出せるようになっていってもらいたいです。

何よりも運用も制作も効果にコミットする組織でありたいです。
そのためにも、人任せ、感覚任せではないようにすることが重要だと思います。

それに、せっかくデザイナーが苦労して作ったのに、それが成果に何も結び付いていないとなると、やはり辛いと思うし、逆に成果に繋がった時はすごく嬉しいと思います。

組織として取り組むことで、従業員全員が喜べるし、自信が持てると思います。
だから、広告効果を出すことは、クライアントに対して重要なことですが、それだけでなく、従業員に対しても大事で、とても良い取り組みになるはずだと思っています。


瀬川:

そうですね。その点は、最近、クリエイティブチームでも話に出ることがありました。

分業で実現できることかもしれませんが、アドウェイズのデザイナーには、デザイナーがデザインだけすれば良いみたいなことはさせたくないなっていう思いもあります。

成果を手応えとして感じられるのは、人に言われて作ったクリエイティブだけではなく、案件によっては根拠づくりの段階からデザイナーが介入し、クリエイティブを制作することで成果につながるという形というのもあると思います。

だからこそ、デザイン組織側がしっかりと知識を蓄えて営業や運用と対等の話ができるところまで引き上げることができたら、先ほどの中山さんの話に出た成功体験が、たくさん与えられるのではと思っています。

それに、媒体、広告効果を理解している上で、クリエイティブを制作できるデザイン組織が、価値が高いと言われると考えています。
デザイナーの成長という面からも、一気通貫で実現できると最高だなと思います。

また、それがアドウェイズの強みにできたらとも考えています。

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期待されていることに関連する
クリエイティブチームが現在力を入れていること

人と機械の両アプローチによる仕組み作りで
広告効果と組織力の向上を目指す

瀬川:
中山さんのお話を伺って、競合他社でも、まだ効果を高める動きが上手くいっていないというところに、すごくチャンスを感じています。

現在、効果検証のシステムを作ってもらっているのと同時進行で、デザイナーがこれまで無意識に培ってきた分析力にあたるところをさらに高められるような組織づくりなどの取り組みを行なっています。

システムが完成した際に、強化された分析力をマージしたら、高確率で効果の良いクリエイティブを作るということも不可能ではないと思っています。

極端な例ではありますが、通常だとクリエイティブ制作費に云百万もかけていたところを1本作るだけでよくなり、結果として差分のコストが浮いた、儲けられたみたいなものを量産できるようにしていきたいです。

リソース的な部分では、広告効果の高いクリエイティブを確率高く出すことで、リソースを削減し、その分で今までできていなかったことや新しい挑戦ができるようにもしたいですね。

新しい挑戦により、新しいデザイン領域にタッチできるようになれば、さらに組織としてのパワーも上げられますし、それが会社としてのPRにも繋がり、また新しいお仕事へと上手い循環になればと思います。

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05
広告代理事業からみた
将来のクリエイティブチーム像・役割

広告事業部門のパートナーとして新しい取り組みを一緒にチャレンジ

中山:
広告事業部門と足並み揃えて、組織を作り、クリエイティブの力で多くの感動や気づきを与えられたら最高ですね。
その為にも効果追求や新たな広告フォーマット、実写動画などこれまでにない価値を創出してもらいたいです。
一緒にチャレンジしていきましょう。

瀬川:
実は海外事業部門とも、2年前くらいから同じようにインタラクティブ動画だとかの新しい取り組みを一緒に進めています。
初めは、3DCGなど全くやったことのない領域でしたが、採用による専門的な人員の追加や、外注先との連携により、今ではクリエイティブチーム内でもそういったことができるようになりました。

広告事業部門とも、ミニマムからスタートさせて、新しい取り組みの実績を増やしていくことで、色々良い循環を作り、成長させていけたら
良いと思っています。

次回は、最後に話題にあがった海外事業部門の新しい取り組みについてゲストをお迎えしてご紹介いただこうと思います。


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