見出し画像

鷺ノ宮制作活動報告(-2023.01)

謹賀新年

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
……というのも去年の12月入ってからず~~~っと制作をしていて、2日か3日にいっぺんくらいのペースでしか眠れず、眼精疲労が超やばかったのですが、1/22のオンリーイベントで頒布予定の合同誌の入稿がやっと終わり、年明けを実感しているからです。ここが2023年の世界か……。

前回振り返りをしたのがもう一年近く前で、その後もずっと書いたり作ったりしてきたのですが、鷺ノ宮にとっては今ようやく年末年始が訪れてるので、振り返る記事を書きます。過去は振り返らねえ……とかいうとカッコいいのですが、それだと自分が作ってきた作品たちが悲しむことが流石にわかってきました。

これは去年バズってたツイートですが、同人活動というやつ全体を簡単に各フローに区切るとこれだけあり、本を作って入稿してブースに置くだけではダメっぽいのですが、どうしても難しいというか興味が持てない分野があり、できるだけ人に肩代わりしてもらいながら今まで続けてきた形です。
「今、良いものを作る」ことに関しては最強に集中してきた自負がありますが、宣伝とかはずっと苦手で、というか次に作るものを観てろよなという気持ちが常にあり、単に本読んでるだけ・映画観てるだけみたいなインプットの状態をSNSにシェアするほど気安く関われる相手も殆どいなくて、古い友人に誘われて入ったdiscordサーバーで2日寝てないのでハッピーみたいなこと書いていたら「ここはお前の日常垢じゃない」って叱られたのが去年いち堪えた出来事で……ん、これ何の話? 


●鷺ノ宮が書いたもの

ゲームより愛をこめて

MyBestFriends13内「ミラクルパッションファミリーズ3」発行。
このパッション属性オンリーの主催が知り合い、というか一方的に尊敬してる人なので、賑わいの一部を担うやつやるかという気持ちと、昔noteで記事を書いていた頃からずっとメモ書きに残っていた「三好紗南で書きたい話」のプロットを思い出したので、いい機会かと思い形に。BURNOUT SYNDROMEの『ハイスコアガール』に則した感情にゲームネタと、アケマス当時の思い出を肉付けして。
よかったことは「資料を読んでから書くと説得力が出るとわかったこと」、「描きたい感情が合っていれば時間なくてもラストまで完走できるという実感があったこと」。
悪かったことは「普段そのジャンルに居ない奴が書いたところで全然手にとってもらえないこと」! 歌姫楽園みたいなそのジャンル内で中心となるオンリーに出る機会がないのもあり、手元に超残っています。最高。


五元のプリズム

第三十四回文学フリマ東京発行。コミケの度に制作編集している『AD NAUSEAM』という情報誌に今まで寄稿してもらっていた、マジック・ザ・ギャザリングをテーマに書かれた創作小説を編集し、書き下ろしを加えた短編集。これを機にと鷺ノ宮も2万字くらい書いたが、結果として鬱々しい青春の負の側面を書いた作品ばかりになり、カードゲームでも小説でも何者にもなれなかった俺たち……
平行して進めてる作業が多すぎて普通にキャパが終わり、表紙ビジュアルはよほろさんに制作を手伝ってもらったものの、もっとキャッチーにイラストが載ってる方がいいのではと最後まで思っていたが、初めて行った文フリというイベントのドレスコード的にはこれで正しかったなと会場を見て一安心。
良かったことは「一緒に書いていた友人たちの気持ちがわかったこと」、「文フリという場に出す人たちのことが知れたこと」。
悪かったことは「どの層にどう宣伝すればいいかよくわからないまま進めてしまったこと」。超余っています。最高!


Re:Re:Reviver

Girls Love Festival35内、レヴュースタァシアター10th発行。「なないろの星ひかりの華-SevenStar ShineFlower- #2」に向けて書いていたものの、周囲の状況等とどうしても都合がつかずに初めて新刊を落としてしまい、そこから時間かけて気合いを入れて書ききったSCPクロスオーバー。
前半の演劇パートを書くのにシェイクスピアを二冊読んだのだが、そもそもシェイクスピアを読むのが大変で、そして後半のSCPパートもSCP-701「吊られた王の悲劇」関連のtaleが現在進行系で増えていく状態で参考文献がマジで多く、折り合いがつかず過去イチの難産を味わった。クロスオーバーって1+1じゃなくて、その名の通り参照する情報が掛け算になるのでメチャメチャ大変……。
良かったことは「一度書き上げられなかったものをちゃんと書ききれたこと」「SCPとスタァライトどっちのファンからも読んでもらえたこと」。
悪かったことは「あの解釈で合ってたかどうか未だに思い返してしまうこと」……。


Keep on Lovin’ You

僕らのラブライブ!34発行。アニメ放送期間中に友人のよほろさんと話していた高咲侑とミア・テイラーの物語に、鷺ノ宮が敬愛してやまないtofubeats氏の音楽とエピソードを折り込みつつ肉付け。これも4日間で16000字くらいを都合した。
ちなみにSS_SF#2で前述の新刊を落とした結果、次のレヴュースタァシアターに出るしかないと決めていたので、僕ラブとRST同日同会場で開催のオンリーに両方申し込み、どっちにも売り子を置いて定期的にフロアを上下に移動したのですが、一日中移動から何から大変だった上に挨拶回りも買い物にも抜けがあったのを悔やんでいるので、こんな無茶は二度とやりません……。
良かったことは「時間のない中で感情が本に乗せきれたこと」「コミュニティ内に読んでもらえて嬉しいフィードバックがたくさんあったこと」、あとは「この本をきっかけに合同誌作ってみるかというスイッチが入ったこと」。
悪かったことは「限界すぎてあとがきに椅子で寝ないとしか書けなかったこと」……。


AD NAUSEAM 2022夏(vol.6)

コミックマーケット100発行。いつもの。記事の寄稿を人にほとんど頼らなかった結果、都合50000字くらい創作小説や嘘の記事を書き下ろしていて超大変。
良かったことは「締め切りギリギリに追い込まれて自分の中にある開けてない引き出しが開いたこと」。
悪かったことは「殆ど身内の楽しみみたいなもんなので自分だけで書いててもあんまり面白がってもらえないこと」「コロナ明けのコミケで前よりも部数が出ないこと」。


Happy Birthday You’re(Not)Alone.

ニジガクメンバーの誕生日の度に書いていた誕生日SS群が12本集まったのでpixivにまとめたもの。誕生日当日からイメージを膨らませるなど即興詩の向きが強く、クオリティや尺もまちまちだが、一年通してやれたことはかなりよかったし、メンバー全員のことが一層好きになった。これ書いてなかったら後述の『アフターダーク』を書くこともなかったろう。
良かったことは「こういうのは誕生日当日にアップしないと本当に読んでもらえないとわかったこと」「他の作品を書く礎になったこと」。
悪かったことは「具体的に誰と誰が出るというタイプのタグでないせいかpixivに上げたものもあまり読まれてないこと」……。


もう翠い鳥は飛ばない

虹色の情景 2nd Scene内しおぽむオンリー「桃翠リリシズム」発行。開催の噂を年始あたりから聞いていたのもあり、自分の中で満を持したものをお出ししようと普段使わない筋肉に力が入った結果、初期の新本格ミステリブームから多大な影響を受けた話に。めっちゃ暗い話になることを覚悟して、ニジガクの5thLIVE前に書き切るスケジュールを組んだ結果、この年で一番長く時間を使って制作したけど、そのぶんの作品の出来と一緒にこれでいいのかの悩みも同じだけあったので、まあ……。
良かったことは「まだ開けてない引き出しを開けることができたこと」「自分の好きなものを振り返る機会になったこと」。
悪かったことは「こういう話を書いてよかったか、未だに悩む時があること」「精神を削って作ったので再現性がないこと」。


アフターダーク

僕らのラブライブ!35発行。5thLIVEでのOVA等の発表を受けて、アニメの後につながる設定の話を書くとしたら多分今しかないと覚悟決めてずっと書きたかったせつかりを全力で形に。ただアニメへのリスペクトが過ぎた結果、尺がスーパー伸びて、校正もそこそこに6万字近くをポプルスのイベント快特本セット(100ページ以内)に収める無理を通した結果、めっちゃ読みにくい組版になってしまった。書ける/書きたい量に対して物理的な製本の限界が訪れている。
良かったことは「読み切ってくれた人たちからはメチャメチャ評判がよかったこと」。
悪かったことは「無理に組んだ結果、あんまり自信持ってお出しできなかったこと」……。


AD NAUSEAM 2022冬(vol.7)

コミックマーケット101発行。いつもの。コミケの前後までイベントのタスクを入れてしまったので、泣きついてあらゆる友人を頼りに頼って記事の寄稿を依頼しまくった結果、ページ数と文量は過去一の大ボリュームに。そしてその分の編集の手間はどうしてもスキップできず、結局輪をかけて大変だった。
良かったことは「依頼したぶん、色んな人達との繋がりを確認できたこと」。
悪かったことは「依頼してても自分が楽できた感が全然なかったこと」。


歩くような速さで、

なないろの星ひかりの華-SevenStar ShineFlower- #3 発行。かれひか・じゅんなななオンリーの最終回ということで、両方のカプを内包した話を書こうと思い、ADの入稿が終わった後も三が日を生贄に書き上げたもの。年始の開催でギリギリまで原稿に時間を使えたけど、印刷所も休みだったのでコピー誌に。文字組みがうますぎて10ページで収まったけど、書簡小説なのでちゃんとページをめくりながら読んでほしかった向きもあり、今も絶賛後悔中。
良かったことは「書いたことのないジャンルに挑戦し、最後まで走りきれたこと」。
悪かったことは「製本が間に合わなかったこと」「製本するにしてもボリュームが不足している気がすること」。


高咲侑×ミア・テイラー合同誌『Baby,It’s You.』

僕らのラブライブ!36発行。最初に「やりたい」と言ったよほろさんを主催に、鷺ノ宮は本にするための編集作業とデザインの8割くらいを担当。本文も1万2千字ほどの短編を寄稿。お互いに寄稿したぶんも含めて、イラスト5人漫画6人小説25人の総勢36名。小説は校正校閲も担当。いっちばん苦手でやりたくない連絡系の業務を全部よほろさんにやってもらった代わりに冬コミ以降の時間と気合を全部使って組んだ自信作。正直、自分だけで書いた本は全然出なくても別にいいのですが、今回は関わった人が多すぎてこれを書いているイベント前日にメチャメチャ緊張してます。ぜひ読んでほし……。
良かったことは「色んな参加者の原稿に触れて知見を得たこと」。
悪かったことは「大ボリュームすぎて流石に作業量が果てしなかったこと」……!


●鷺ノ宮が関わったもの

ゴジラVSジュンナナナ

サークル「にった丸」。RST発行。ロゴ・表紙・奥付等を含めた全体のデザインと、リファインに合わせて本文の校正校閲も行い、Googleドキュメントで甘いと感じた部分全部に提案を400箇所くらい入れて、最終的に10000字くらい加筆したりされたりしてすごい良くなりました。再演が板。イベント当日のポスター、お品書き、告知用の画像等も一通り制作。

slow dance

サークル「スキツォフレニア」。僕ラブ発行。表紙デザインと、作業の最後まで決まってなかったのでタイトルだけ提案。頒布当日のポスターも作成。


歌姫に特別なアンコールを

サークル「スキツォフレニア」。桃翠リリシズム発行。表紙デザインと本文ネーム・セリフ監修、ポスター、お品書き等。


ようこそ!さわがし荘6、7

サークル「うま部屋」。COMITIA発行。表紙・お品書き・ポスターデザイン。


ユウカボン 命~Life~

サークル「うま部屋」。COMITIA発行。表紙・お品書き・ポスターデザイン。


『黒服のこの夏の記録ブルーアーカイブ

サークル「プライム1865」。ブルーマーケット発行。表紙・ポスターデザイン。


HANAOKA QUEST

サークル「プライム1865」。ブルーマーケット発行。表紙・ポスターデザイン。


かすみんがニジガク全員落とす本(上)(下)

サークル「スキツォフレニア」。C100、C101発行。表紙・お品書き・ポスターデザイン、上巻は彼方パート、下巻は果林・栞子パートのネーム提供。


ブレックファスト・クラブ

サークルロゴを制作。


鯉月中心webオンリー「いとおしき日々のはじめに」ロゴ

オンラインwebイベントロゴを制作。


望月杏奈合同「杏奈、ここにいるよ…?」ロゴ

合同誌のロゴを制作。


未来へ…

去年の12月から一切息継ぎなく走ってきましたが、明日の僕ラブのあとは二ヶ月くらいの間が空くので、色々考える時間にしていこうと思ったものの、入稿終わったあと急に手止めたらメチャメチャ体調悪くなったり、意味深な夢を見たりとかしていて、岐路に来てるな〜という実感があります。
自分なりに緊張感を持ちながら一年走ってきて、結局小説とデザイン(と編集)、どちらを選ぶかの答えは今もまだ全然出ないんですが、「いま目の前にあるものを、よくする」ということだけは本気でやってきたと自信もって言えると思うので、今後もそういうことをやっていければな〜という気持ちだけは、いまも本当です。
自分でサークル参加しない間も、デザインとか寄稿とか、お手伝いできることがあったらなんでも言ってください。誰かの役に立ってる間は生を実感できるので……。敬具


ご紹介した作品たちはメロンブックスやBOOTHで購入したり、pixivで読めたりするようですので、よければぜひ……



追伸:2022年いちばんよかったこと

まっすぐにがんばってるか? 今も


サポートしていただけると、ありがたい気持ちでブックオフに行くことができます