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すごいアドリブ力!116「焦点を定めるアドリブ力」

こんにちは、くらです。

(いつも「みんなのフォトギャラリー」からすてきな画像を拝借しております。今回は、maicaさんの画像です。ありがとうございます。)


塚原卜伝が旅をしているとき、大きな石が道を塞いでいた。そこに石工がやってきて、石の一点に槌を打ち込んだところ、大きな石はたちどころに割れた。卜伝はどうしてそんなことができるのか聞いたところ、石工は言った。

「石には○があります」

○に入る漢字は何でしょうか?


[こたえ]目

どんなことでも集中すると大きな力になる。これは、仕事でも人生でも同じことが言えると思います。

「剣豪塚原卜伝にこんな逸話がある。武者修行で全国を旅していた頃である。大きな石が道を塞いでいた。数人がかりでのけようとしたが、びくともするものではない。そこに石工がやってきて、石の一点に槌を打ち込んだ。大きな石はたちどころに割れた。どうしてそういうことができるのか、と卜伝は聞いた。

『石には目があります。そこに槌を当てるとたやすく割れます。目でないところをいくら打っても割れるものではありません』
それが石工の答えだった。卜伝は大いに感じ入り、剣の極意を会得したという。焦点を定めることの大事さを教えてくれる話である。

二宮尊徳はまさに焦点を定めて人生を生きた人である。尊徳は天明七(1787)年に生まれ、七十歳で生を終えた。それは幕末の国家的動乱期で、内憂外患の時代であった。その時期に尊徳は貧困にあえぐ農民救済に焦点を定め、国事を一切論じず、一滴の血も流さず、一発の銃弾も撃たず、荒廃した全国六百余村を復興し、疲弊した藩の財政を再建した。その根本は四つの教えに尽きる。

『至誠を本とし、勤労を主とし、分度を体とし、推譲(すいじょう)を用とす』

まごころを根本に置き、懸命に働き、自分の分限に応じて暮らし、今年得たものは来年のために譲る。子孫に譲り、社会に譲るーこの報徳思想の普及と実践が、偉大な成果を生んだのだ。
尊徳にはこういう言葉もある。

『夫(それ)我道は、人々の心の荒蕪(こうぶ)を開くを本意とす、心の荒蕪一人開くる時は、地の荒蕪は何万町あるも憂うにたらざるが故なり』
我が道は人々の心の荒蕪を開拓するのが本意である。

一人の心の荒地を開拓すれば、土地の荒地が何ヘクタールあろうが心配することはない。必ず開拓できる、と言うのである。人心の荒蕪を開拓するーこの一点に焦点を定めて生きたのが尊徳の人生であった。」
(『小さな修養論2』藤尾秀昭(到知出版社)より引用)


野や田畑の荒廃は、雑草が蔓延り、収穫物の実りを妨げる。人心の荒廃も、心の実りを妨げ、思考も行動もすさんでいく。そのときどうするか。尊徳は心の荒れ地を開拓すれば、地の荒廃はいずれ実りを結んでいく、と言っている。

そのときの心の持ち方の一つが至誠、勤労、分度、推譲、ということ。世の中が疲弊しているときは人心が疲弊しているときでもある。お互いの心を開拓できるように心していければいいなと感じます。

今回もお読みいただきありがとうございました。

「今日の一言:世の荒廃を開拓するアドリブ力は、人心の開拓によって磨かれる」


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