すごいアドリブ力!140「ホメオスタシスのアドリブ力」

こんにちは、くらです

ここで取り上げるアドリブ力とは、「咄嗟の判断・対応によって、自分を含め周りの人たちも幸せにする力」と定義します。
このブログは、今まで困難を乗り越えて自分の道を切り開いて来た方々の、困難に出くわしたときに発揮されたと感じるアドリブ力を取り上げ、人生をより豊かにするための参考にしていただければと思い、発信しております。

クイズ

呼吸回数が増えすぎると「過換気」となってめまいを生じます。このめまいの原因は?


[こたえ]酸素
(『病気が逃げ出す上体温のすすめ』今津嘉宏(ワニブックス「PLUS」新書)より引用)

ホメオスタシス

人間の身体はホメオスタシス(恒常性維持)によってほぼ一定に保たれています。これが何らかの原因でバランスがくずれると、体調がおかしくなったり、色々な症状を発現、ひいては病気に罹患したりします。
人の体は、必要なものを必要なだけ取れればいいのですが、現代社会ではなかなか難しい。これが、空気中の酸素であっても、です。


めまいの原因

「生命維持のために大切な酸素ですが、時にはマイナスに働くことがあります。皆さんの中には、呼吸回数が増えすぎる『過換気』によって『めまい』を経験された方もいると思います。

過換気となり、めまいから意識がなくなってしまう『過換気症候群』で倒れた方もいるかもしれません。

この原因は、酸素にあります。酸素の働きのひとつに、『血管収縮作用』があります。『血管収縮作用』とは、血管を通常の状態よりも細くして血液の流れを減らす作用のことです。

必要以上にからだの中へ酸素を取り込むと、酸素の『血管収縮作用』によって、脳へ血液を運ぶ血管が収縮し、脳への血流を減らします。これにより脳の機能が低下して『めまい』が起きます。

そして、指先が冷たくなり、しびれ始めます。さらに進行すると、めまいから意識障害となり、倒れてしまうわけです。からだにとって大切な酸素も、多すぎるとマイナスに働きます。『過ぎたるは猶及ばざるがごとし』ということですね。

この『過換気症候群』の治療法は、大変簡単です。それは、からだの中の二酸化炭素を増やしてあげることです。

二酸化炭素の働きは『血管拡張作用』です。収縮した血管を太くして、血液の流れを増やす作用です。過剰になった酸素により細くなってしまった血管を通常の状態へ戻すには、二酸化炭素の『血管拡張作用』と活用することです。

二酸化炭素を使った治療法は、実際の『過換気症候群』の治療にも使われており、患者の鼻と口に、身近にある紙袋やビニール袋などをあてます。

この時、大切はことは『過換気症候群』の人が吐いた空気をすべて袋で受け止め、患者自身の吐いた空気をもう一度、吸い込んでもらうことです。袋の外にある空気を入れないようにくれぐれも注意しましょう。」
(前著より引用 P126-127)

あとがき

人間の身体は、奇跡と思うほど、一定を保つように作られています。この働きをホメオスタシスといいます。恒常性を保つように、細胞、組織、器官が調節をしています。

これは、免疫、凝固などを始め、血液に含まれている酸素や二酸化炭素の濃度も全て含まれます。例えば、血液のpHは、7.35-7.45の間に維持されますが、これが少しでも小さいほうや大きい方に傾くと、アシドーシス、アルカローシスなどとなり、支障を来します。

これほどすごい力を我々人類は一人一人持っているわけです。でも、その力にも限界があり、ホメオスタシスを上回る力が働くと、今度はそれまでと違う状態で一定に保つようになります。

高血圧の人は、高い血圧で維持されるように変化してしまいます。今回の過換気症候群も、過剰な酸素により、血中の酸素を一定に保つように働いてめまいなどが発症するようになるのです。

身体のこの咄嗟の対応力を平常に維持するには、本人の外部からのストレスに対する意志が必要になります。

今回もお読みいただきありがとうございました。

今日の一言

「今日の一言:体のアドリブ力は、外部からのストレスへの意志によって維持される」

あなたの能力を倍増させる問い

外部からのストレスにあなたなりに対応する方法は何かありますか?


(いつも「みんなのフォトギャラリー」からすてきな画像を拝借しております。今回は、kuutamo(月町さおり)さんの画像です。ありがとうございます。)


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