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ベストなタイミングで聞いた言葉を、人は忘れない

「タイヤを1ミリでも動かしたら、事故のリスクがゼロではなくなる」

大学を卒業してコープさっぽろに就職し、ほどなくして配属になった宅配トドック。その現場に出る前の集合研修で、講師役のベテラン職員から聞かされたこの言葉を、今でも強く覚えています。

実際には、タイヤを1ミリ動かす程度ではトラックに密着している物体がない限り事故は起きないのですが(笑)、普通乗用車よりもデカい車体を仕事で運転する者としての心構えとして、当時22歳の僕の心にめちゃくちゃ響きました。

その甲斐あってか、業務マニュアルとして定められた安全運転行動は常日頃から励行し、現場に出ていた3年間で事故を起こすことは1度もありませんでした。

今でもその頃の名残で、一時停止はどんな状況でも100%完全静止しますし、リスクが高そうな狭い道などは極限まで気をつけて走行しています。

もし冒頭の言葉を聞いたのが初期教育の場ではなく、現場経験を3年積んだくらいのタイミングだったら。おそらく心に響く度合いは違ったのではないかと思います。

調子乗りの僕のことなので(笑)、多分「これまで大丈夫だったから大丈夫」と思ってしまったことでしょう。

「トラックの運転」という未知のチャレンジを目の前にして、ワクワクよりも不安の方が大きかったタイミングだからこそ、真摯に受け止められたのだと思います。

こんなふうに、自分にとってベストなタイミングでもらってきたであろう言葉たちを思い出しながら、日々の暮らしや仕事をコツコツと頑張っていきたいものです。

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