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ADHDの”悪循環”

おはようございます。今日は少し真面目な話を。

 公益社団法人 日本精神神経学会のサイト『今村明先生に「ADHD」を訊く』に、ADHDの概要がわかりやすく書かれていました。

 ADHDの当事者の方には、すでに理解されている耳タコな内容だと思いますが、より理解を深める上で、まだ診断を受けていない方、ご家族や職場などでADHDと診断された方がいる方などにも、上記サイトをぜひお読みいただきたいと思います。
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 さて今回は、ADHDの二次障害について書いてみたいと思います。

ADHDは二次障害を抱えやすい。

 小さい頃(幼少期3~5才頃)から、不注意や多動という面が強い場合、とにかく怒られたり叱られたりしやすいということが挙げられます。
 私自身が実感していたことですが、家庭や幼稚園、小学校などでもそういうことがつづく場合、なぜ自分ばかりが怒られるのだろう?という疑問が湧くときもありました。

 その後も、不注意や衝動性の影響でケガをしたりすることが多く、中学、高校になっても影響は続きました。

 社会人になってからも、ケアレスミスが多い、後輩がすぐにできるようになる業務がなかなかできない。上司に暴言を吐かれたり休日返上で仕事をさせられたりしたことで、うつ症状、適応障害、パニック障害などを発症するなどを経験しました。

ADHD特性は悪循環に陥る危険性があります

1 ADHDの症状における特有な行動(遅刻、整理整頓・片付けができない、ケアレスミスが多いなど)   

2 注意される、怒られる。
(「やる気があるのか?」「なぜできない?」「何度も同じことを言わせるな!」と言われる、など)

3 やる気がなくなる(自信喪失)
(「なぜ自分はできないのか?」「余計にやる気がなくなる」「無気力」など)

4 自己否定
(「どうせまた同じだ」、「またバカにされる」「学校や会社に行っても、怒られるだけだから引きこもっていた方が良い」など、自らの否定)

5 二次障害の発症

(過呼吸、動悸、パニック(障害)、不定愁訴、うつ状態、適応障害など)

 おそらく、ADHD(あるいはその傾向の人は、5の状態に陥っても最初は無理をして学校や職場に行くことが普通です。しかしながら、そのあとも、1~5を繰り返すことが起こり、私の経験では、サイクルを繰り返せば繰り返すほど、どんどん悪化していきます。

 最終的に重度の二次障害に発展し、病院を受診することとなり、結果、学校や仕事(職場)に通うことができなくなります。

 ちなみに当初、このようなサイクルを見て、「あっ、これ自分じゃんw」と思いました 笑

 
 本来、上記のサイクルに陥る前に抜け出すことが理想ですが、なかなか気づけない場合も多いと思います。(私もその一人でした。)

 ただ、本当に発達障害が原因であれば、どんな症状になっていたとしても遅くありません。今の状況は、必ず改善します。
 「もしかして、発達障害かも?」と思ったら、是非、最寄りの発達支援センターや市区町村の障害福祉窓口などに相談に行ってほしいと思います。


 最近、メディアではアメリカを中心として人種差別が問題となっていますが、”人とは違う”ということを排除するのではなく、”個性”と認められる社会がスタンダードとなることが、今後、必要とされると思います。

 先日、安倍首相が引退を表明をされましたが、今後の内閣では、さらに行政(障害福祉行政)が、進化していくことを期待しています。

ちなみに画像はADHD的脳内な感じ。

John HainによるPixabayからの画像


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