3話 5-6 ”出会いの詩”
**** PIERCING 3話 グリーンネックレス ****
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進化した動物や植物が人類に反逆してきた世界のお話です
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目次
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「背後にご注意下さい……」
ユミは力ない様な動きでアリスの肩の辺りまで移動した。
「ユミさん!?」
「……大丈夫。3回くらいまでならバリアで防げるから」
「申し訳ありません。想定外の力のため、電磁フィールドの使用はあと1回が限度です」
「そう……」
”……もうよいか?”
言うが早いか再びアリスたちに飛びかかる頭。察知してアリスは回避行動に移る。レナには殆ど反応することすら出来ない速さだった。
その頭に斬りつけるノクト。その背後に獣の前足。
「まったくぅ、どういう仕組なんだよっ!」
地面に足をつくなり体のひねりでターンすると、その勢いで前足に切りつけた。
”無駄だ”
「その切っ先は水を殺すよぉ」
前足は切り口から溶け出して地面へと流れ始める。水牙の効果だ。
”小賢しい”
前足が形を完全に失って地面に滴ると、その液体のようなものはすぐに形を取り戻す。
「ハハッ!マジカッ!?もっと僕を楽しませてくれよぉ」
”戯れは終いにしよう”
「リリー。連携強化よろしくねぇ」
「……わかった……」
”あれが司令塔か……”
リリーに飛びかかる頭、同時にノクトへと前足が襲いかかる。
「ユミもよろしくねぇ」
「かしこまりました」
ノクトが前足に斬りかかる。水牙の効果で再び溶け始める前足。それを確認すると、獣の頭に向かって飛びかかる。ノクトの腰から刀を収めるベルトが外れた。ベルトから鞘に収められた5本の刀がさやごと外れるとノクトの周りに浮遊し始める。
「リリーに手を出せると思わないでねぇ?」
言葉と同時に獣の頭に縦一線、切りつけた。その勢いで刀を手放すと、その手元には浮遊している刀のうちの一つが移動していて、柄をつかめと言わんがばかりに主張している。
迷わずその柄をつかむノクト。切りつけた勢いのまま体を回転させると、その流れで鞘から刀はその刀身を露わにする。目にも留まらぬ回転力で一回転した後再び頭に斬りつける。
そこからはハイスピードな攻防が続いた。6本の刀を使用するノクト、実体ではないのかと言うほど切られても溶かされても形が復元する獣。
斬撃を重ねるたびに加速するノクト、復活するたびに赤みが増し燃え盛る炎のように発光し始める獣。
その光で暗い森の中が照らされてあたりの様子が顕になる。
戦闘技術に関してはノクトのほうが上だろうか。獣は何度もその体を刻まれているが、ノクトは無傷だった。
「……凄い……。アリスは見える?」
「え?うん。一応見えてるよ」
その言葉にレナは愕然とした。なぜなら自分は全く目視することが出来ていないからだ。
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