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幻想

自分の好きな人は、なぜか私と話したがらない。だから、私は自分の中に彼を住まわせた。その彼はいつでも私に優しく微笑みかけて、楽しい話をしてくれる。時には、私を褒めてくれる。しかし、私の世界の彼が優しくなればなるほど、外の世界の彼は私を嫌うようになった。

華やかなお花に包まれて心地の良い風が吹く世界の裏には、廃棄物でいっぱいの生臭い香りの漂う世界が存在する。

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