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荻堂亜男(おぎどうあだん) 僕 樋川北斗(ひがわほくと) 僕の友人 宇座(うざ)あい 北斗…
はじめてのアルバイト〈12〉 「もちろん冗談だって分かってたよ!」と僕は聖良ちゃんと正人く…
はじめてのアルバイト〈11〉 僕はその場にいることに耐えられなかった。即刻その場から逃げ…
はじめてのアルバイト〈10〉 荻堂亜男はオフの日でも聖良ちゃんが出勤なら店に出向く——そ…
はじめてのアルバイト〈9〉 おじさんに怒鳴られ、しょんぼりして運転席から降りた北斗の姿…
はじめてのアルバイト〈8〉 僕のiPhoneに北斗から遊びの誘いがあったのは、みんながいなく…
はじめてのアルバイト〈7〉 僕はこのとき初めて聖良ちゃんのお母さんを間近で見た。聖良ちゃんとは血が繋がっていないのかな、とそんな疑問を抱かせるお母さんだった。僕は聖良ちゃんのお母さんにお辞儀して、「こんばんは!」と大きな声で挨拶した。ところが、お母さんは挨拶を返してくれなかった。 しかし、聖良ちゃんのお母さんは僕のことをずっと見ていた。お母さんは車を発進させてからも顔を前に向けずに、大通りに出るまで、ずっと僕のほうに顔を向けていた。 「聖良は今、荻堂さんよりずっと落
はじめてのアルバイト〈6〉 僕はエンジンを切って車から降りた。そして僕はハイドロスイッ…
はじめてのアルバイト〈5〉 僕は窓を開け、それでは始めます、とみんなにそう告げた。ホッ…
はじめてのアルバイト〈4〉 上を向いても、そこに見えていたのは単なる箱の内側だったんだ…
はじめてのアルバイト〈3〉 「それ以上言うと穴が空く。利亜夢、もうそれくらいにしておけ!…
はじめてのアルバイト〈2〉 僕は週に四日、午後五時から十時までの五時間、アルバイトに精…
愚者「笑えない夏だ」 亜男「それはこっちの台詞だ。君の人生は笑えない。そんなにも痩せ細っ…
はじめてのアルバイト〈1〉 「荻堂くん、つまり君は、チョップド・オニオン抜きのコニードッグのオーダーだと承知していたにもかかわらず、チョップド・オニオンをトッピングしてお客さまに出したというわけだね、しかも山盛りで。一応尋ねてやろうじゃないか。どういう了見なんだい?」と店長は僕に訊いた。店長は面接で僕と同じ干支だと話していたから、四十四歳だと思う。彼は小太りで、すれ違った女性を絶対に振り向かせないっていう目的で創作されたと思われる目鼻立ちをしていて、頭が薄くて、腕毛が濃くて