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スイス[18] 欧州の鉄道(7)TGVの夕食(下)

202202281652スイス[18] 欧州の鉄道(7)TGVの夕食(下) A. J.

 前回の「スイス[17]欧州の鉄道(6)TGVの夕食(上)」の続きです。

 いや,もちろんTGVは三つ星レストランじゃないんですからどのくらい美味しかったのだ,と聞かれたらその基準は不明です。しかしその時のTGVの一等車車内食は,少なくともその時の私には無茶苦茶印象深く美味しかったです。
 選択肢は多かったように記憶しています。どんな選び方が出来たかもう詳しくは覚えてはいませんが「肉か魚か」は選べたと思います。また「チーズは(その香りや味で)ミディアムがいいかストロングがいいか」とか…。チーズの「ストロング」とは香りのきついチーズのことでその時はブルーチーズでしたがストロングを選んだ私は問題なくいただきました。
 全体的に,味や選択肢の多さから言って普通の国際線飛行機の機内食のエコノミークラスよりは良くてビジネスクラスなみの美味しさだったと思います。

 このように機内食ならぬ車内食を提供するのは飛行機の短距離路線に対抗する意味もあるのでしょう。特に最近は「飛行機に乗るより列車で旅することでCO2の削減を」という広告を見るからです(*1)。

 もう一つ,これはスイス好きの人たちの前では言いづらいのですが正直に感じるところでは{あまりスイスのご飯はおいしくない…}です…。個人的感想ですし,これは私が短期間(観光)でしかスイスに滞在したことがないので,スイスの地域料理全てを知っているわけではないこともあるでしょう。そもそも私はスイス全土でどんな料理があるのか詳しくは知りません。もちろんチーズフォンデュはフランスにまたがる料理で好きではありますし,皆でテーブルを囲むラクレットもいいです。
 でもこれらの料理だけがスイス料理ではないでしょうし,繰り返し書いているようにスイスは地方性が豊かですからその地域によってご飯の種類は違うでしょう。たまたま私が過去に食べたスイスでのご飯が今ひとつだっただけかも知れません。

 これも前に書きましたが,スイスは農耕があまり得意ではないこと,またこれは大きな要因だと思うのですがフランスやスペインそしてイタリアと違い海に接していないこともあると思います。もっともこの説は『じゃ、イギリスのご飯はなんで美味くないんやねん!』とツッ込まれると返せないのですが…

 という訳でその時の旅行中にスイスで食べた料理はフツーだったので,ローザンヌから乗ったTGVで出されたフランス料理の夕食(フルコースではないにしてもディナーと言っていいでしょう)の美味しさに感激した次第です。落差が激しかったのでしょうか。


(*1)すみません,どこで見たのか忘れてしまいました。ÖBB(オーストリア連邦鉄道)の夜行列車の案内だったかSBB(スイス連邦鉄道)の広告だったか…とにかく現代の欧州では,列車移動が飛行機のそれよりCO2削減に効果があるのでクールだ,という傾向があるように感じます。

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