SUNABACOのAI人材育成講座を受講して・Day1【個人的な備忘録】

※あくまでも個人的な考えの復習(自分に対しての語りかけ)、言わば日記や備忘録的なニュアンスが強いため、普段の投稿とは一線を画することをご了承の上、お読み下さい。

AI人材育成講座初回:AIが変えるのは「何をしたいのか」

最近、AIといえばChatGPTなどの生成AIが真っ先に思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。しかし、AIとは単に生成AIだけではなく、もっと広範な可能性を秘めた技術です。私が受講したSUNABACOの「AI人材育成講座」の初回では、まさにこの点について深く考えさせられる内容がありました。

講師カンパさんの言葉:「AIが使えることでは何かが変わる訳ではない」

講座の冒頭で、講師のカンパさんが強調したのは、「AIが使えること自体では何かが劇的に変わるわけではない」という点でした。AIは強力なツールであるものの、それをどう使うか、何のために使うかが本質的に重要だというメッセージです。この言葉を聞いて、私は改めてAIを単なる流行や便利なツールとして捉えるのではなく、自分の目標や目的を明確にした上で活用する必要性を感じました。

AI時代における「生き方」の再定義

「AIが使えるだけでは何も変わらない」――この言葉は、技術の進化が加速する現代において、私たちが見落としがちな真理を突いています。確かに、AIは私たちの生活を便利にし、これまで人間にしかできなかったことを次々と可能にしています。しかし、それだけで私たちの人生が豊かになるわけではありません。

自分がどう生きたいのか

AIが台頭する今だからこそ、「自分がどう生きたいのか」という問いが一層重要になります。技術は手段に過ぎず、それをどう使うかは私たち次第です。もしAIが私たちに新しい可能性を提示してくれるとすれば、それは自分自身の目指すべき方向性をより明確にするための鏡のような存在です。

AIは多くのデータから未来を予測し、私たちに最適な選択肢を提案してくれます。しかし、どの道を選ぶか、どの選択肢に価値を見出すかは、結局のところ私たち自身の価値観と信念に基づいて決まるものです。つまり、AIが進化するほど、「何を選ぶか」という個々人の意思がより問われる時代が来ているのです。

生き方とAIの融合

では、「生き方」と「AI」をどのように融合させるべきなのでしょうか?それは、AIが提案する合理的な選択肢を受け入れつつも、そこに自分自身の感情や価値観を反映させるという姿勢です。AIはあくまでサポート役であり、最終的な決定権は私たちにあります。たとえば、AIがキャリアの選択肢を提案してくれる場合、その選択が合理的であっても、私たちが本当に情熱を持てるかどうかを判断するのは自分自身です。

AIとの共生を通じて見える「生きる意味」

AIと共生することで、私たちはより多くの選択肢を持つことになります。しかし、その中で迷いが生じることも増えるでしょう。だからこそ、AIの力を借りながらも、自分が本当に何を望むのか、何が自分にとって意味のあることなのかを深く考える必要があります。AIが私たちに与える余裕を活かして、自分自身と向き合う時間を持つことが、真の豊かさを生む鍵になるのです。

AIの真の力とは:「人間の集合知」の最適化

また、講座の中で印象的だったのは、SUNABACOの代表であるなかまこ氏からの「AIは人間の集合知であり、逆にその集合知を個別の解決事案に基づいて最適化した答えを導くツール」という説明でした。これは、AIが単なるデータ処理の手段にとどまらず、人類がこれまでに蓄積してきた知識や経験を基にして、個別のニーズに応じた解決策を見出す力を持つということです。

達人の集約知がもたらす新たな世界

AIの進化は、単なる情報処理の枠を超えて、今や人類の「集合知」を最適化し、それを誰もが利用できる形で提供する段階にまで達しています。代表なかまこ氏が語った「AIは人間の集合知であり、それを最適化したものを出力する」という言葉は、まさにこの現象を端的に表現しています。今後、私たちが直面する世界は、言わば「達人の集約知」が一般化され、これまで一部の専門家や経験者だけが持ち得た知識や技術が、誰でも手に入れられる状況になるというものです。

集約知と人間の役割の再定義

この新しい現実において、私たち人間がどのような価値を見出し、どのように役割を果たしていくべきかを考える必要があります。AIが達人の知識や経験を集約し、それを瞬時に最適化して提供してくれることで、私たちはより簡単に課題を解決できるようになります。しかし、その結果、技術的なスキルや専門知識そのものの価値が相対的に低下する可能性もあります。

ここで問われるのは、単なるスキルや知識の有無ではなく、「どう活用するか」「何を目的にするか」という、人間の創造性や判断力です。AIが提供する最適化された知識を基に、どのようにそれを組み合わせ、新たな価値を生み出すかが、人間の新たな役割として浮上してくるのです。

課題解決の新しいアプローチ

AIの集約知を活用することで、課題解決のプロセスそのものも変わっていきます。従来であれば、特定の分野の専門家に依頼し、時間をかけて解決策を見出す必要がありました。しかし、これからはAIが提供する複数の選択肢やアプローチを基に、迅速かつ柔軟に解決策を見出すことが求められます。つまり、AIが提案する解決策をそのまま採用するのではなく、それらをどうアレンジし、より大きな価値を生むかが重要です。

例えば、医療の現場では、AIが患者の症状やデータを基に最適な治療法を提案してくれますが、最終的な判断を下すのは医師であり、そこには患者の個別の状況や感情、価値観が考慮されます。このプロセスこそが、AI時代における人間の新たな役割の一つと言えるでしょう。

AI時代における人間の価値

AIが達人の知識を集約し、それを一般に提供する時代において、人間が見出すべき価値は、「個別性」と「共感性」にあります。AIはデータを基に最適な解決策を導き出すことができますが、その解決策が全ての状況に適しているとは限りません。人間がその場で適切と感じる解決策を選び取り、さらにその解決策を実行に移す際のコミュニケーションや感情的な支援など、AIには不可能な「人間らしさ」が求められるのです。

未来への展望

AIが達人の知識を集約することで、私たちはこれまでにないほど高度で多様な解決策にアクセスできるようになります。しかし、そこで求められるのは、単にその知識を利用するだけでなく、そこに自分自身の判断や価値観を反映させ、より良い結果を生み出すことです。AIが提供する「知」をどう使いこなし、自分自身の生き方や価値観とどう融合させるかが、今後の時代において私たちが直面する最大の課題であり、挑戦です。

私たちが目指すべきは、AIとの共生を通じて、人間らしさをより強化し、豊かな未来を築くことです。そのためには、AIが提供する集約知を活用しながらも、私たち自身の価値観や目標を見失わないことが何よりも大切です。

ここにある、なかまこ氏のツイート「AIは僕たちの機能拡張であり、現実拡張ができるツール。人は24時間365日の中で生きているという枠をぶっ壊すもの。いわば可処分時間を手に入れることができる新しい技術なんです」という発言は、AIが私たちの時間と生産性に対する考え方を根本から変える力を持っていることを示唆しているように感じました。

AIと可処分時間の会得

まず、AIが「可処分時間」を手に入れるための新しい技術であるという視点は非常に革新的です。従来、私たちが1日に使える時間は24時間という厳然たる制約の中で限られていました。しかし、AIはその制約を解放する手段を提供してくれます。AIは人間の代わりにタスクを遂行し、自動化や効率化を通じて、私たちの時間を増やすことができます。たとえば、AIが大量のデータを瞬時に分析し、その結果を提供してくれることで、人間は本来その分析に費やしていた時間を別の創造的な活動に充てることができるようになります。

このようにして手に入れた「可処分時間」は、単なる時間の増加ではなく、私たちの生活や仕事の質を向上させるための貴重なリソースとなります。AIが与えてくれるのは、時間の余裕だけでなく、その時間をどのように活用するかという新たな選択肢でもあります。

集合知とその最適化の出力による成果物の創出

さらに、AIが人間の集合知を最適化して出力する能力は、私たちが24時間365日という枠を超えて成果物を創出できることを意味します。AIは膨大なデータや知識を統合し、そこから最適な解決策やアイデアを導き出します。これにより、人間が個別に行っていた作業や意思決定が劇的に効率化されるだけでなく、その精度や質も飛躍的に向上します。

この過程では、AIが人間の知識や経験を補完し、時にはそれを超える洞察を提供することがあります。たとえば、複雑な問題を解決する際に、AIが既存の知識と新たなデータを組み合わせることで、従来のアプローチでは見落としていた斬新な解決策を提案することができます。このような成果物は、AIが提供する「集合知の最適化」という力の賜物であり、個々の人間が持つ時間的制約を超えて、新たな価値を生み出す源泉となります。

24時間365日という枠組みを超えた未来

AIによってもたらされるこれらの変革は、私たちが時間と成果に対する認識を再定義する契機となります。人間が本来持っている時間的な制約を、AIはその機能拡張によって打破し、より自由で創造的な活動が可能な未来を切り開いてくれます。このような未来においては、AIが提供する可処分時間と最適化された知識の出力を活用することで、私たちはより豊かで充実した人生を送ることができるでしょう。

最終的に、AIと共に生きるこの新しい時代において、私たちは「時間」という資源をいかに活用し、どのような成果を生み出すかがますます重要になります。AIはそのための強力なパートナーであり、私たちがこれまでにないレベルの創造性と効率性を実現する手助けをしてくれるでしょう。

AIの基本構造とその可能性

今回の講座では、基本的な生成AIの構造にも触れられました。AIの仕組みは一見複雑そうに見えますが、実はシンプルな基本原則に基づいています。大まかに言えば、AIはデータを入力し、それに基づいて学習し、最適な出力を生成するというプロセスを繰り返すシステムです。このプロセスを理解することで、AIがどのように機能するのか、またどのように利用できるのかが見えてきます。

SUNABACOでの活用例

講座では、受講生たちの自己紹介をデータとして使用し、そのデータに対して主成分分析を行いました。自己紹介の内容には、例えば、年齢、職業、趣味、興味分野など、多様な特徴があります。これらの特徴を変数として捉え、主成分分析を行うことで、受講生それぞれの特徴を簡潔にまとめることができるのです。(主成分分析)

主成分分析(PCA)とは?

主成分分析(Principal Component Analysis, PCA)は、大量のデータから主要なパターンや特徴を抽出し、それを簡潔に表現するための統計手法です。データが持つ多くの変数の中から、データの変動を最もよく説明する少数の「主成分」を見つけ出し、その主成分を基にデータを2次元や3次元の空間に投影します。

データの次元削減

自己紹介のデータは多次元(複数の特徴を持つ)ですが、主成分分析を通じて、これらの多次元データを2つの主成分に縮約し、2次元のマトリクスとして視覚化します。これにより、受講生同士の特徴的な違いや共通点を視覚的に捉えることが可能になります。

生成AIとの関連性

主成分分析は、生成AIにおけるデータ前処理や特徴抽出の一環としても使用されます。例えば、生成AIが大量のデータを学習する際、そのデータが持つ多次元的な特徴を効率的に捉えるために、主成分分析を用いてデータの次元を削減し、より効率的な学習を可能にします。

受講生同士の関係性の可視化

主成分分析を用いることで、受講生の自己紹介データを2次元のマトリクスにプロットできます。このマトリクスでは、似た特徴を持つ受講生同士が近くに配置され、異なる特徴を持つ受講生は遠くに配置されます。これにより、例えば、同じ職業や趣味を持つ受講生同士の距離が近くなり、共通点の多い受講生同士がどのような関係性にあるのかが一目でわかります。

主成分分析による距離と情報の多様性

主成分分析で受講生同士の関係性を2次元のマトリクス上に可視化すると、似た特徴を持つ受講生同士が近くに配置され、異なる特徴を持つ受講生は遠くに配置されます。今井さんが指摘した「離れた位置の人が自分の知らないことを知っている、体験している」という見解は、この配置の背後にあるデータの多様性と視点の違いを反映しています。

知識の多様性とイノベーションの可能性

PCAによって遠くに配置される人々は、異なるバックグラウンド、異なる経験、異なる視点を持っている可能性が高いです。この多様性は、学びやイノベーションにおいて極めて重要です。新しいアイデアや洞察は、しばしば異なる視点の交差点で生まれるものです。今井さんが感じたように、距離が離れているということは、まさに「自分が知らない知識や体験を持つ人がいる」ということを示しており、それが新たな発見や成長の機会となります。

共通点を超えた学びの価値

一方で、近くに位置する人々と共有する価値観や経験も重要ですが、今井さんが示唆するように、離れた位置にいる人々との交流や学びも大切です。このような異なる視点を持つ人々と対話し、理解し合うことで、自分の知識の範囲を広げ、新たな視点を得ることができます。これが、単なる知識の集積を超えた「知の共創」に繋がります。

所見として

今井さんの発言は、主成分分析によって得られたデータの結果を超えて、そこから導き出される学びの可能性に対する深い洞察を反映しています。主成分分析が示す「距離」は、異なる経験や視点の反映であり、その「距離」を縮めること、つまり異なる視点を持つ人々と交流することが、より豊かな学びや新しい価値創造に繋がると考えます。この発見は、受講生が自身の学びをさらに深化させるための大きなヒントとなるでしょう。

実際の応用とAI学習の流れ

この可視化は、生成AIがデータを学習し、パターンを見つける過程に似ています。AIは膨大なデータをもとに、複雑な関係性やパターンを学習しますが、それを人間が理解しやすい形に落とし込むためには、主成分分析のような手法が有効です。AIの学習でも、データの次元削減を行い、効率的に学習することが成果の質を高める鍵となります。

これからのAI活用に向けて

初回の講座を通して、AIが単なるツールではなく、「何をしたいのか」を明確にすることが、その可能性を最大限に引き出す鍵であると強く感じました。AIの進化に伴い、今後も新しいツールや技術が登場するでしょうが、それらをどう活用するかは、私たち自身の考え方次第です。これからの講座を通じて、さらに深くAIを学び、実践的な活用方法を模索していきたいと思います。

1回目を終了して

AIがもたらすのは、便利さや効率だけではありません。それは私たちに、自分自身の生き方を再定義する機会を提供してくれます。AIに振り回されるのではなく、それを自分の人生にどう取り入れるか、その舵取りが私たちの手に委ねられています。技術と共に生きることは、単なるスキルの問題ではなく、自分の生き方そのものを問い直すチャンスなのです。AIが存在する世界で、自分がどう生きたいのか――その答えを見つけることこそが、これからの時代における真の挑戦なのかもしれません。

<あだちの予習も気になる方はどうぞ>

<第2回の講座内容はこちら>


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