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通りの名前

ヨーロッパ各地で二回目のロックダウンが始まり、オーストリアも先週の火曜日からロックダウンが始まった。ロックダウンといっても完全に外に出てはいけないというものではないのだが、飲食店はもちろん映画館や美術館も閉まっているので、基本的な楽しみは買い物ぐらいしかない。

私の住んでいるところから街の中心地までは約歩いて三十分ほどで、天気がよければ運河からの景色や街の建物(特に第一区)も美しいので、散歩も兼ねて買い物には歩いていくことが多い。

ウィーンの中心部は第一区をはじめとして街の作りが複雑であり、決して碁盤目状などではないので、私のような方向音痴は適当な感覚で曲がったりすると目的地にはまずたどり着けない。少し前まではマップを見ながら、教会などの大きな建物を目印に方向を確認していたのだが、そういえばヨーロッパの通りにはいちいち名前が付いているので音声案内が使えるのでは、と思い早速使ってみた。

これが予想通りとてもよく、歩いていくと「〜通りを右に」「〜広場を直進」といった感じで具体的に指示してくれるので、途中で全く地図を確認しなくても目的地に着くことができた。

ヨーロッパ(もしくは中央ヨーロッパ)だけなのかわからないが、本当にどんなに小さな通りにでもいちいち名前がついている。大通りや教会の近くは大体有名な人か位(例えば王様)の名前で、そこまで重要そうでないところには土地と関係があるのかないのか、適当な名前がついている(ハンガリーで発見したものだと金魚通り、テディベア通り、フォリント(ハンガリーの通貨名)通りなど)。

思い返せば京都を除けば、私が過去に住んだことのある土地でいちいち通りに名前がついているところはなかったように思う。通りの名前は住所を特定するのに役立っていると思うが、日本の場合ある程度の範囲をひとまとめにして土地の名前がついており、さらにその小さな区切りを〜丁目といい、一つ一つの家を何番と決めているようと理解している(とはいえ番地は大体道沿いに沿って順番についていることが多いと思うので、なぜ道に名前をつけて管理していないのか、考えてみると不思議だ。頻繁に道が作り変わることが多かったのだろうか)。

音声案内を日本で使ったらどうなるんだろうか。カーナビなどから想像するに(多分同じシステムだと思うが)、「〜メートル先を右に」とか「交差点を直進」という風に、細かいところは距離で説明し、大きなところは交差点を目印にしたりするのかと思うが、私のような方向音痴は〜メートル先と言われても間違って手前で曲がる可能性があるので、やはり道に名前がついている方が安全だなと思った。

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中央ヨーロッパで生活しながら大学院生(博士課程)をしています。暮らし、旅行、研究のことなど。 恵文社一乗寺店(http://www.keibunsha-store.com/)へ寄稿中。週一を目安に不定期更新。