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【中医学】 奇経八脈について (2/2)

こんばんは
今回は奇経八脈の2回目になります。

まだ読んでいない方はこちらを先に読んでみて下さい。
奇経八脈には8つの経脈があるとお話しました。
それが以下の8つです。

  1. 督脈

  2. 任脈

  3. 衝脈

  4. 帯脈

  5. 陰蹻脈

  6. 陽蹻脈

  7. 陰維脈

  8. 陽維脈

ではこれらがなんなのか解説していきます。

1.督脈

経絡は陽経陰経に分けることができます。その督脈は陽経の中心とされています。そのため「陽脈の海」と呼ばれます。督脈には様々な場所から陽気が集まっています。

背中や頭など陽気が集まる場所を通っていることそして手足の三陽経や陽維経など多くの陽経と繋がっています。そのため多くの受け取りもできる一方で、陽経に影響を与えることができます。またからだの真ん中を通るため「脳」や「脊髄」とも深い関係にあります。

2.任脈

督脈と対をなすように走行しています。そのため督脈とは反対に陰経の中心とし、「陰脈の海」とも呼ばれています。足の三陰経、陰維脈などの陰経と交わっているため、全身の陰脈に大きな影響を持っています。

腹部、胸部、顔面部などを通るため、さまざまな疾患に用いられますが一番よく使われるのが子宮と繋がっているため、産婦人科疾患などの治療には任脈はかかせません。また男性でも陰部の疾患に用いられます。

3.衝脈

衝脈は足の先から頭まで前も後ろも全身を流れています。陰経、陽経にかかわらず、全身の気血を整える働きがあるとされています。
胃経、腎経、任脈ともつながりの強い経脈になります。

4.帯脈

帯脈は帯のように腰の周りを一周している経になります。帯脈には縦に走る酢酸の経を束ね調整する働きがあるとされています。特に腎気に大きな影響力を持つと考えられています。女性の月経や男性の生殖機能を支える働きです。
また、腹部や腰部の症状とも関係が深いとされています。

5.陰蹻脈・陽蹻脈

どちらも踵から始まり、目まで上がっていきます。陽蹻脈はさらに頭まで上がり、うしろに回って後頭部から頸部まで伸びていきます。
どちらも目とつながるため目を潤す働きがあるとされました。
それは起きているときも寝ているときも同様です。そのため「意識」と関係していることも言われています。

6.陰維脈・陽維脈

陰維脈・陽維脈は十二正経のため池の働きをしています。陰維脈に溜められている気血は必要に応じ陰経に注がれ、陽維脈の気血は陽経に注がれます。
また陽維経は督脈に、陰維経は任脈にそれぞれつながっています。つまり督脈、任脈に影響を受け影響するということです。

○八脈交会穴

この8本の奇経は1本に1つずつ十二正経と交わる点があります。この点が経の交差点のようになり気血の受け渡しを行っています。
それが以下のツボになります。

督脈  ー 後渓
任脈  ー 列欠
衝脈  ー 公孫
帯脈  ー 足臨泣
陰蹻脈 ー 照海
陽蹻脈 ー 申脈
陰維脈 ー 内関
陽維脈 ー 外関

これらが奇経八脈と交わっている経穴になります。治療でもよく使用するポイントですので覚えておきましょう。

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